循環器病発症と重症化に及ぼす性差と最適治療法の探索に関する研究

文献情報

文献番号
200620041A
報告書区分
総括
研究課題名
循環器病発症と重症化に及ぼす性差と最適治療法の探索に関する研究
課題番号
H18-子ども-一般-003
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
友池 仁暢(国立循環器病センター)
研究分担者(所属機関)
  • 池田 智明(国立循環器病センター )
  • 岡山 明(国立循環器病センター )
  • 吉政 康直(国立循環器病センター )
  • 河野 雄平(国立循環器病センター )
  • 野々木 宏(国立循環器病センター )
  • 峰松 一夫(国立循環器病センター )
  • 鎌倉 史郎(国立循環器病センター )
  • 北風 政史(国立循環器病センター )
  • 小林 順二郎(国立循環器病センター )
  • 徳永 尚美(国立循環器病センター )
  • 宮本 恵宏(国立循環器病センター )
  • 朝倉 正紀(国立循環器病センター )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、性差に基づく循環器疾患診療の質の向上を目的として、成人の女性を対象とした疫学研究および臨床研究を整理しシステマティック・レビューを行うとともにデータベース化し、必要とされる疫学研究や臨床研究を立案・実行する。さらに、システマティック・レビューされた文献データベースと今後蓄積される性差に基づく臨床研究の臨床データとを合わせた性差医療臨床研究推進システムを構築することを目的とする。
研究方法
性差に基づく循環器疾患医療に関する臨床的課題の列挙と、それに関する文献の検索と集積をおこなう。各専門領域の分担研究者が領域研究者から集めた課題を臨床上の必要度の観点から整理する。なお、臨床上の疑問に対する過去の文献の収集についてはガイドライン作成の経験のあるリサーチ・ライブラリアンと循環器臨床専門家が検索式を組み立て実行した。
結果と考察
性差に関わる循環器領域の中から専門領域毎に臨床的疑問の収集法に関しての検討をおこなった。各専門分野は以下の通りである。①循環器疾患合併女性の妊娠・出産・育児の安全性確保。(妊娠に関するカウンセリング、妊娠中の薬剤使用、妊娠と深部静脈血栓症・肺塞栓の予防予知、妊娠高血圧、妊娠と頭蓋内出血)②母体循環器病態の母体・胎児への影響。(循環器疾患の次世代への影響など)③成人各年齢の女性について、危険因子(高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙など)の循環器病に対する寄与度とその管理目標値。④成人各世代別の女性の循環器病について診療ガイドラインが備えるべき要件の重み付け。⑤循環器疾患における女性外来の効果、看護ケア。各専門領域の性差に関する臨床上の重要課題について全体で77の臨床的課題を立案した。文献検索とリサーチ・ライブラリアンの組織化を行い、関連文献の検索を各担当リサーチ・ライブラリアンが行ったうえで、関連文献の検索と論文タイトルと抄録からの最終関連論文の抽出を行った。さらにシステマティック・レビューに基づき、関連論文のデータベース化を継続して行う予定である。
結論
本研究はシステマティック・レビューを行った上で性差に基づく循環器病治療文献データベース、性差に基づく循環器病予防文献データベースを、エビデンスの充実を図りつつ作成する。しかし、女性の循環器疾患予防と診療の上で重要であるにも拘わらずそのエビデンスがない課題については臨床研究を進める必要がある。








公開日・更新日

公開日
2007-04-10
更新日
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