体外培養の増幅血管内皮前駆細胞移植による虚血性疾患治療に関する基礎・臨床研究

文献情報

文献番号
200615006A
報告書区分
総括
研究課題名
体外培養の増幅血管内皮前駆細胞移植による虚血性疾患治療に関する基礎・臨床研究
課題番号
H17-トランス-一般-002
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
浅原 孝之(先端医療振興財団)
研究分担者(所属機関)
  • 川本 篤彦(先端医療振興財団 )
  • 増田 治史(東海大学医学部基盤診療学系再生医療科学)
  • 岩畔 英樹(東海大学医学部基盤診療学系再生医療科学)
  • 村澤 聡(先端医療振興財団 )
  • 西村 浩美(先端医療振興財団 )
  • 川真田 伸(先端医療振興財団 )
  • 福島 雅典(臨床研究情報センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 基礎研究成果の臨床応用推進研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
34,160,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
次世代血管再生療法として、血管内皮前駆細胞(EPC)の体外培養増幅・移植技術を開発する。臨床的な体外増幅技術の確立により、高齢動脈硬化患者からも治療に必要な細胞数を容易に確保し、より安全で効果的な治療を開発する。
研究方法
東海大学部門において、増田は基本培養技術の改良開発を試みた。ヒト臍帯血からCD133陽性細胞(未分化EPC)を単離。CD133陽性細胞をhflt-3, hVEGF, hSCF, hTPO, hIL-6無血清培地に、様々な増殖因子・サントカイン・ホルモンを添加し、有用性を検討した。さらに培養システムの効果を高めるために、単一細胞で条件下の培養効果を判定する実験方法の開発を開始した。岩畔は、これらの開発された培養法でのEPCで、心筋・下肢虚血性疾患モデルへの効果を判定した。先端医療センター部門では、川本・木原らによって小動物・大動物による細胞移植治療技術開発を試みた。大動物実験施設(神戸医療機器開発センター)において、アイビーテック社と共同してブタ心筋虚血モデルの確立に取り組んだ。
西村らによって、増幅培養EPCの臨床的な検討が進められた。骨髄由来・末梢血由来・臍帯血由来のEPCを採取して、増幅培養の効果を比較した。村澤・川真田らによって、臨床研究実施のため、Cell Processing Center (CPC)でのプロトコール作製を始めた。川本らによって、臨床研究全体のプロトコール作製も検討された。
結果と考察
平成17/18年度の研究により、次の成果が確認できた。(1)血管内皮前駆細胞(EPC)の培養効果を判定するためのアッセイシステムを開発し、培養開発に応用を始めた。(2)EPCの体外増幅培養システムのための基本条件を確定した。(3)体外増幅培養したEPCを移植して、再生機能が保たれていることを確認した。(4)基本培養システムでの、Cell Processing Centerでのプロトコール作製を開始した。(5)臨床研究プロトコールの作製を開始した。
結論
EPCの体外増幅培養システムのための基本条件を確定した。また、体外増幅培養したEPCを移植して、再生機能が保たれていることを確認した。

公開日・更新日

公開日
2007-03-30
更新日
-