食道癌生検標本の遺伝子発現プロファイル解析による放射線化学療法感受性予測の臨床導入を目指した基盤的研究

文献情報

文献番号
200610054A
報告書区分
総括
研究課題名
食道癌生検標本の遺伝子発現プロファイル解析による放射線化学療法感受性予測の臨床導入を目指した基盤的研究
課題番号
H18-ファーマコ-一般-003
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
嶋田 裕(兵庫医科大学医学部第一外科)
研究分担者(所属機関)
  • 福島 雅典(京都大学医学研究科臨床試験管理学)
  • 松井 茂之(京都大学医学研究科生物統計学)
  • 辻本 豪三(京都大学薬学研究科ゲノム創薬科学)
  • 平岡 真寛(京都大学医学研究科放射線医学)
  • 千葉 勉(京都大学医学研究科消化器内科)
  • 加藤 健(国立がんセンター中央病院第一領域外来部)
  • 篠田 雅幸(愛知がんセンター中央病院食道外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 萌芽的先端医療技術推進研究【ファーマコゲノミクス分野】
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食道癌化学放射線療法感受性の責任遺伝子群を生検標本を用いてマイクロアレイにて明らかにし、化学放射線感受性予測アルゴリズムを作製する。このアルゴリズムにて化学放射線療法感受性予測の臨床応用につなげる。
研究方法
高感度マイクロアレイチップを使用し、生検標本の遺伝子解析プロファイルによる食道癌の化学放射線療法感受性予測に関する多施設共同研究を行う。臨床情報をWebで登録し管理するとともに、生検検体を解析担当施設に送付し、マイクロアレイで解析する。遺伝子情報と臨床情報からバイオインフォマティックスにより化学放射線感受性に関与する遺伝子群を同定する。検体採取と解析にあたってはヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針等に従って実行する。
結果と考察
第1回班会議によりプロトコール概要は以下のごとくとした。1)対象患者は化学療法、放射線療法を標準的プロトコール(CDDP 70mg/m2 day1, day 29, 5-FU 700mg/m2 day 1-4, day 29-32+照射60gyまたはCDDP 75mg/m2 day1, day 29, 5-FU 1000mg/m2 day 1-4, day 29-32 + 照射50.4Gy)により行われた患者とする。2)臨床情報は先端医療振興財団の臨床研究情報センターにWebで登録し管理する。3)遺伝子解析は京都大学薬学研究科に検体を搬送して解析する。4)遺伝子解析結果と臨床情報をバイオインフォマティクスにて解析し、化学放射線療法感受性に関与する遺伝子を同定し、感受性予測のアルゴリズムを作製する。
7月22日に主任研究者の前任施設での倫理委員会での承認をうけ、8月28日臨床試験をUMINに登録(試験ID:UMIN000000479)した。9月28日先端医療振興財団の倫理委員会の承認をうけWeb登録システムの作製を開始し、10月19日の第2回班会議によりプロトコールに微修正を加え、12月26日に最終プロトコールを確定した。これを受け、web登録システムを1月22日のオープンとした。倫理委員会の承認を受けた施設は現在まで12施設であるが、症例登録がまだ無く、症例登録数の増加を目指して共同研究施設の拡大を図っている。
結論
生検標本の遺伝子解析プロファイルによる食道癌の化学放射線療法感受性予測に関する多施設共同研究(32施設)を開始した。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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