文献情報
文献番号
200609016A
報告書区分
総括
研究課題名
シュガーチップを用いた検査・診断技術の開発
課題番号
H17-ナノ-一般-003
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
隅田 泰生(国立大学法人鹿児島大学 大学院理工学研究科)
研究分担者(所属機関)
- 堂浦 克美(東北大学 大学院医学系総合研究科)
- 奥野 寿臣(兵庫医科大学)
- 片桐 秀樹(東北大学 大学院医学系総合研究科)
- 石田 秀治(岐阜大学 応用生物学部)
- 加藤 啓子(大阪府立大学 大学院生命環境科学研究科)
- 奥 直人(静岡県立大学 薬学部)
- 有馬 直道(鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科)
- 山田 雅雄(株式会社モリテックス)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 萌芽的先端医療技術推進研究【ナノメディシン分野】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
38,250,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
ナノメーターの大きさを持ち生体内で多彩な機能を示し、生命現象に不可欠な役割を有するオリゴ糖鎖とその作用相手である蛋白質、細胞、ウイルスとの結合相互作用の迅速解析を可能にしたバイオナノデバイス「シュガーチップ」及び「糖鎖固定化金ナノ粒子」を開発し、それらを検査・診断や病原因子の解明といった先端医療技術の開発に応用することによって、簡便迅速診断技術および新規薬剤開発のためのスクリーニング技術を確立する。
研究方法
新規オリゴ糖鎖を順次合成して「シュガーチップ」および糖鎖固定化金ナノ粒子「SGNP」のバリエーションをあげながら、それらデバイスを用いて、(i) ウイルス感染及び癌疾患と細胞表層オリゴ糖、 (ii) 糖尿病の病因関連蛋白質、 (iii) 血液凝固因子、(iv)神経コンフォメーション病等脳疾患時に出現する病因関連蛋白質について解析する。さらに、ナノテクによる新測定機器開発も並行して行う。
結果と考察
(1)総数約70種のシュガーチップを作製した。アレイタイプシュガーチップの実用化検討を終了した。糖鎖固定化金ナノ粒子を13種類作製した。(2) アレイタイプのシュガーチップを用いて、A型インフルエンザウイルス15株に対して結合特性を検討した。糖鎖結合パターンによるウイルス株の分別方法をほぼ確立した。(3)てんかんモデル動物であるキンドリングマウスの作成方法の改良した。変動する脳画分蛋白質の糖鎖結合性をアレイタイプのシュガーチップで解析し、特異性を確認した。(4) 光ファイバー型SPR測定装置を開発した。(5) シュガーチップを用いた癌バイオマーカーの探索を開始した。(6)プリオン蛋白質のヘパリン結合ドメインを推定できた。
結論
次年度以降、以下の実験計画を立てれるだけの成果を得ることができた。継続して研究を続けることによって、目標を達成できると考えている。
実験計画:(1)シュガーチップライブラリーの総数を高める。(2)インフルエンザウイルス株のシュガーチップによる分別法を多くの株に適用し、検査・診断法として確立する。(3) 糖尿病患者の血清の糖鎖結合パターン解析を引き続き継続する。(4)特定したキンドリングモデルマウス脳中の糖鎖結合性蛋白質を同定し、てんかん発症メカニズムについて解析する。(5) 8チャンネル同時測定ファイバー型SPR測定装置を実用化する。(6)固形癌及び白血病癌のマーカー探索を継続する。
実験計画:(1)シュガーチップライブラリーの総数を高める。(2)インフルエンザウイルス株のシュガーチップによる分別法を多くの株に適用し、検査・診断法として確立する。(3) 糖尿病患者の血清の糖鎖結合パターン解析を引き続き継続する。(4)特定したキンドリングモデルマウス脳中の糖鎖結合性蛋白質を同定し、てんかん発症メカニズムについて解析する。(5) 8チャンネル同時測定ファイバー型SPR測定装置を実用化する。(6)固形癌及び白血病癌のマーカー探索を継続する。
公開日・更新日
公開日
2009-10-22
更新日
-