文献情報
文献番号
200606010A
報告書区分
総括
研究課題名
国内未承認医療機器の実用化による疾病負担軽減の評価に関する研究
課題番号
H18-特別-指定-011
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 敏彦(北里大学医学部)
研究分担者(所属機関)
- 平尾 智広(香川大学医学部)
- 朝倉 敬子(慶應義塾大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
4,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医療機器の実用化に先立つ評価・承認過程を実施する際の優先順位付けのため、現在、国内未
承認の各医療機器の実用推進により期待される疾病負担の軽減分を、疫学モデルを用いて算出することを目的とした。
承認の各医療機器の実用推進により期待される疾病負担の軽減分を、疫学モデルを用いて算出することを目的とした。
研究方法
対象は医療機器、材料は学会より要望のあった114件のうち、すでに国内で承認されているものを除いた106件(医療技術として59種)とした。これらにつき、算出に必要なデータ、すなわち、治療対象患者数、技術の難度、有効性に関するデータ、現行の医療機器に関するデータ等を、学会より提供を受けた。これらデータとその出典文献を評価し、さらに医療機器の対象疾病の患者数、死亡数に関する官庁統計をもとに、早期死亡損失の改善分(ΔYLL)と症状の改善による障害損失の改善分(ΔYLD)を算出し、これらを合算したものを疾病負担の軽減分(ΔDALY)とした。
結果と考察
有効性のデータが存在しない等のために算出できないものを除いた29の医療技術についてΔDALYを算出した結果、体外式除細動器、植え込み型除細動器、放射線治療補助材、植え込み型ホルター心電図、腸骨・大腿動脈ステントグラフトの順に上位を占めた。また、一人あたりの減少分では、植え込み型除細動器、腸骨・大腿動脈ステントグラフト、放射線治療補助材、血管内塞栓物質、胸部大動脈ステントグラフト、の順となった。生命予後の大きな影響力があるもの、対象人数が大きなものがΔDALYの値を大きくするものと考えられた。
結論
利用できる有効性に関するデータが限られていたために十分な検討が全ての機器にできたとは言い難いが、本研究で用いた方法論は今後の検討においても、一つの標準的な方法として用いることが可能であると思われる。
公開日・更新日
公開日
2015-06-17
更新日
-