文献情報
文献番号
200606004A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品・医療機器開発に対する理解増進に関する研究
課題番号
H18-特別-指定-004
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
平山 佳伸(独立行政法人医薬基盤研究所)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
4,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
第3期科学技術基本計画及びそれに基づいて定められたライフサイエンス分野推進戦略等においては、研究成果の社会還元や、トランスレーショナルスタディーの重要性が謳われているところであり、今後、ライフサイエンス分野においても成果の実用化を目指す動きがより一層活発になることが予想される。
その一方で、特に医薬品等のシーズ開発を行う現場においては、実用化に向けてどのようなことをしなければならないかについての知識の普及が進んでおらず、シーズ開発を行う大学等と、医薬品等開発を行う企業の認識の間に隔たりが存在し、ライフサイエンス分野の研究成果が必ずしも医薬品等の実用化に繋がり易いとはいえない状況の要因の一つとなっている。
その一方で、特に医薬品等のシーズ開発を行う現場においては、実用化に向けてどのようなことをしなければならないかについての知識の普及が進んでおらず、シーズ開発を行う大学等と、医薬品等開発を行う企業の認識の間に隔たりが存在し、ライフサイエンス分野の研究成果が必ずしも医薬品等の実用化に繋がり易いとはいえない状況の要因の一つとなっている。
研究方法
本研究においては、
1)医薬品・医療機器開発を行う研究者や研究企画の担当者に対する訪問面接を実施し、実用化を見据えた研究を行っている研究者がどのような情報を欲しいと望んでいるか等の現状を把握するとともに、
2)医薬品・医療機器を開発している企業にアンケート調査を行い、大学等の研究に対してどのようなことを望んでいるか、大学との共同開発等のプロセスの中で実際にどのような点が問題となっているか等の現状を把握すること
により、双方の認識の差を埋めるための情報を提供するための方策を検討した。
1)医薬品・医療機器開発を行う研究者や研究企画の担当者に対する訪問面接を実施し、実用化を見据えた研究を行っている研究者がどのような情報を欲しいと望んでいるか等の現状を把握するとともに、
2)医薬品・医療機器を開発している企業にアンケート調査を行い、大学等の研究に対してどのようなことを望んでいるか、大学との共同開発等のプロセスの中で実際にどのような点が問題となっているか等の現状を把握すること
により、双方の認識の差を埋めるための情報を提供するための方策を検討した。
結果と考察
実用化に向けた研究を行うに当たってベンチャー企業や大学の研究者が最低限認識しておいて欲しいと製薬企業が希望する情報の上位を占めた項目は、知的財産制度、各種の規制・ガイドライン、医薬品開発プロセスの全体像、保管しておくべきデータ等であることがわかった。この傾向は、大学研究者、産学連携コーディネーター、ベンチャー企業に対して行われた同様の調査においても多くの項目で認められたものの、承認申請時や市場での独占性を確保する際に重要なファクターとなる情報の重要性については製薬企業側の意識との差が大きい傾向にあった。
結論
大学等で医薬品の候補となるものを実用化しようとしている研究者やその支援をしている産学連携コーディネーターの理解を高めるに当たっては、薬事法等に沿った医薬品開発の要点(医薬品・医療機器の開発の申請の流れ、関連規制、知的財産制度等)に関する情報を解説することが重要であることから、大学等の研究現場と企業の双方が必要としている情報を中心にして、医薬品・医療機器開発に対する理解増進に繋げるパンフレット等を作成した。
公開日・更新日
公開日
2007-04-06
更新日
-