メタボリックシンドロームのアジアと米国における発症機序とその健康対策に関する研究

文献情報

文献番号
200604004A
報告書区分
総括
研究課題名
メタボリックシンドロームのアジアと米国における発症機序とその健康対策に関する研究
課題番号
H18-医国-指定-005
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
川上 正舒(自治医科大学附属大宮医療センター)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 国際医学協力研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
14,827,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

行政効果報告

文献番号
200604004C

成果

専門的・学術的観点からの成果
日本およびベトナムでメタボリックシンドロームの実態調査をした。ベトナムでの組織的な栄養疫学調査の体制を整えることが出来たことは極めて意義深く、他の東南アジア諸国への影響も大きいと期待される。また、血中脂質に関与するとされる遺伝子多型でも食事などの生活習慣の影響を反映することを明らかにしたことは先進国におけるこの種の研究が必ずしも全世界の人に適応されるものではないということを示し、国際的にもこの領域の研究における警鐘としてその意義は極めて重要である。
臨床的観点からの成果
メタボリックシンドロームの臨床的な意義は、日米あるいは東南アジア諸国でかなり異なることが推測される。その実情を明らかにする体制ができたことは極めて大きな成果である。ここに至るまでには、ベトナム国立栄養研究所との共同研究で、ベトナム食品の成分分析からはじまり栄養調査の体制作りまで、約10年の歳月を要したが、その結果が得られ始めたことは極めて大きな成果と言えよう。(
ガイドライン等の開発
我が国のメタボリックシンドロームの診断基準は平成17年5月に発表されたが、欧州や米国のものとは細部で異なる。ベトナムではWHOの基準を用いているようであるが、同様の栄養疫学調査をさらに広範に行い、独自の診断基準を作る必要性について検討する資料として本研究の結果も重要なものとなることは必至である。また、我が国の診断基準についてもその妥当性について再検討を求める意見も少なく無く、その資料としての意義も大きいと考える。
その他行政的観点からの成果
メタボリックシンドロームは我が国の健康政策上最も重要な問題の1つであり、その実態を明らかすることは重要である。本研究の中で、日本全国にまたがる12コホートの研究は生活環境の異なる地域の前向き研究の1部であり、その結果は我が国の行政上にも重要な資料となると考える。
その他のインパクト
ベトナムでは政府機関である国立栄養研究所との共同研究であり、本研究はベトナム国家の健康栄養政策の資料として用いられていることは言うまでもない。2006年2月に日本女子大学の国際協力活動として作製されたベトナムの医師向けの栄養学教育啓蒙ビデオで主任研究者川上正舒と分担研究者の武城英明が本研究の意義を説明。2007年8月にはハノイの国立栄養研究所のシンポジウムで発表、新聞報道も予定されている。また、同国で最も権威ある病院の1つとされるバクマイ病院で専門家を対象とした教育講演も予定されている。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
2件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-06-08
更新日
-