地域特性をふまえた生涯現役プログラムに関する評価研究

文献情報

文献番号
200601034A
報告書区分
総括
研究課題名
地域特性をふまえた生涯現役プログラムに関する評価研究
課題番号
H18-政策-一般-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
高野 和良(山口県立大学 社会福祉学部)
研究分担者(所属機関)
  • 小川全夫(山口県立大学大学院 健康福祉学研究科)
  • 辻正二(山口大学 人文学部)
  • 草平武志(山口県立大学 社会福祉学部)
  • 坂本俊彦(山口県立大学 附属地域共生センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
2,520,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は、一定の成果を収めている生涯現役プログラムの事例調査を通して、成功のメカニズムを解明し、そこで得られた評価指標に基づいて過疎農村地域、都市都心商工地域、都市郊外住宅地域、高齢者人口集中地域における生涯現役プログラムに対する評価を行い、社会貢献活動支援事業の改善について具体的な提言を行うことである。
研究方法
 過疎農村地域、都市都心商工地域、都市郊外住宅地域、高齢者人口集中地域といった、各地域類型の特徴を示す地域において、自治体・関係団体への聞き取り調査、既存資料の二次分析を行った。
結果と考察
 「生涯現役」とは、生涯を通じて社会参加している状態を指す。また「生涯現役プログラム」とは、中高年および高齢者の社会参加に対する支援事業の総称である。少子高齢化の進展に伴い、生涯現役プログラムとりわけ社会貢献活動支援事業の企画実施は、重要な課題となっている。
 平成18年度は、主として現状の把握と19年度実施予定の質問紙調査の基礎となる「生涯現役プログラム評価指標」の検討を行った。先行研究と既存の生涯現役プログラムの分類整理によって4地域類型(過疎農村地域、都市都心商工地域、都市郊外住宅地域、高齢者人口集中地域)別に対象となる生涯現役プログラム実施団体に対する聞き取り調査を実施した。そのうえで、当該自治体・関連団体が位置する地域特性との関連においてプログラム成功の条件を検討した。
 また、2)生涯現役プログラムの現状把握のために、山口県内自治体の地域福祉計画、社会福祉協議会の地域福祉活動計画を収集しデータベース化を行った。
 これらをもとに、3)対象プログラム選定基準を、4地域類型別に行政等支援機関の関与度、生涯現役プログラムの目標の種類(社会貢献活動志向の強弱等)による類型化を通じて設け、聞き取り調査等を実施した。平成19年度は、4)先進プログラム成功の条件の析出、5)生涯現役プログラム評価指標の作成と公表を行う予定である。
結論
 本研究によって、個人のニーズをコミュニティの課題解消の取組へと繋げる社会貢献活動支援事業のあり方を具体的に示すことにつながると思われる。また、この成果を用いることで、自治体ならびに関係団体は、地域特性を考慮し、地域住民のニーズに即した生涯現役プログラムの企画実施の際に有効な手がかりを得ることになる。また、地域住民が社会参加活動を組織化し、展開していくために必要な指針にもなると思われる。

公開日・更新日

公開日
2007-04-26
更新日
-