食品の安全についての普及啓発のためのツールおよびプログラムの開発に関する研究

文献情報

文献番号
200636045A
報告書区分
総括
研究課題名
食品の安全についての普及啓発のためのツールおよびプログラムの開発に関する研究
課題番号
H18-食品-002
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
丸井 英二(順天堂大学医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 吉川 肇子(慶応義塾大学商学部)
  • 清水 隆司(順天堂大学医学部)
  • 堀口 逸子(順天堂大学医学部)
  • 守山 正樹(福岡大学井医学部)
  • 大山 敏雄(キューピー株式会社)
  • 赤松 利恵(お茶の水女子大学生活科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食の安全の普及啓発のために、食品衛生監視員と(管理)栄養士が必要としている技術研修の内容などを明らかにする。また、専門家及び消費者(子どもを含む)対象の研修プログラム及びツールを開発する。
研究方法
ツール及びプログラム開発は、心理学者を中心として検討され、評価は質問紙により行う。また現状調査としての質問紙調査(郵送、インターネット利用)も併用する
結果と考察
妊婦向け、子ども向け、消費者向けのツール及びプログラムの開発に着手し、試作品の試行は概ね効果的と判断できた。次年度は改善と主として専門家向けを開発する。
結論
栄養士対象状況は、自主的に食の安全に関する情報収集を「時々」行っているが、国や専門機関から満足いく情報が提供されているとは思えず、かといって問い合わせや質問はしていない、地域住民には発信しようと思っているが自信がない、職場から情報発信しておらず今後の予定は「ない」「具体的になっていない」状態、地域住民から意見を聞く取り組みは見られず、すべきだと個人的に思ってはいるが予定はなくリスクコミュニケーションの相互作用は期待できない状況で、消費者の状況は、食品の選択には値段、味、品質の順で影響されていた。リスクに対する心配度は、新種のウイルス、家庭外での不衛生な取り扱い、体重の増加の順であった。食の安全に関し、政府の対応、情報伝達、消費者優先の態度や法律の内容や運用に対して否定的な評価であった。リスク情報を得たあとの対処方法は、話題となった食品を暫くの間食べなかったが最も多く、食生活を変えたものは約1割に留まった。研修プログラム及びツールは、分担研究者吉川らに商標登録されているツール「クロスロードゲーム」の食の安全版を作成し、全国10箇所の研修に使用した。受講者の評価は、楽しく満足し多様な意見があることを理解でき、研修は有意義で今後実施が必要、であった。研修実施者の研修プログラムは食品衛生監視員に実施し、同様に良好な評価結果を得た。他、リスク認知の違いを理解しリスクの公平配分から合意形成を図るトレーニングである①スープづくりゲーム、実際にリスク回避行動をとるための補助ツール②妊婦に向けた魚介類に含まれる水銀の摂取量測定携帯ストラップの開発、に着手した。小学生対象の教育プログラム及びツールは分担研究者守山により商標登録されている二次元マッピング法を利用し、指導計画案が2つ作成された。

公開日・更新日

公開日
2007-06-17
更新日
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