臨床研究フェローシップ構築に関する研究

文献情報

文献番号
200618034A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究フェローシップ構築に関する研究
課題番号
H18-臨研(教育)-若手-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
福原 俊一(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻医療疫学)
研究分担者(所属機関)
  • 郡 義明(天理よろづ相談所病院 総合診療教育部)
  • 松村 理司(洛和会音羽病院)
  • 名郷 直樹(地域医療研究所 地域医療研修センター)
  • 渡部 一宏(財団法人聖路加国際病院 薬剤部)
  • 河野 あゆみ(大阪市立大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 臨床研究基盤整備推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
22,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
複雑な診療に直結した疑問に答える臨床研究は現場で活躍する医療者が中心となって進められなければならないが、我が国には臨床研究の立案・デザイン・実施・解析等の基礎を理解する医療者は少なく、専門家人材の育成は急務である。
上記の認識のもと、本研究は、大学以外の教育病院や地域医療ネットワーク内に、将来の臨床研究をリードする人材育成を目的としたリサーチ・フェローシップ・プログラムを構築するモデル事業である。
研究方法
・医師、薬剤師、看護師むけに臨床研究の人材育成に関してニーズアセスメントの調査を行った。
・広報、情報提供、遠隔学習などの場としての多目的websiteを構築した。
・臨床医を対象とした短期集中セミナーの開催。薬剤師を対象としたセミナーも開催した。
・E-learningのコンテンツを作成した。
・2つの臨床研修指定病院および地域医療ネットワーク内に臨床研究人材育成モデルユニットを形成させ、モデル研究プロジェクトを通じた研究指導や、地域のプライマリケア医が臨床研究を行う上で必要なインフラについて検討するなどの運営支援を行った。
結果と考察
・実践の場で働く医療者は教育背景によるニーズの違いは若干あるが、共通して臨床研究に関する知識やスキルの教育ニーズが高いことが明らかになった。
・ニーズに基づいた教育セミナーを開催し、一定の評価を得た。今後はこれをどのように継続学習や研究プロジェクト立ち上げにつなげるかが課題である。
・多目的websiteを構築したが、その利用度や効果は次年度以降に評価する。
・e-learningのコンテンツや学習用小冊子の作成をおこなったが、次年度以降に評価する。
・モデル研究ユニット準備室は立ち上がったが、多忙を極める医療機関で、このような人材育成と研究を調整するユニットにどのように自立性と継続性をもった活動を担保させるかは今後の課題である。
結論
大学以外の教育病院や地域医療ネットワーク内に、臨床研究を立案・実行しプロジェクトをリードする臨床研究者人材育成を目的としたリサーチ・フェローシップ・プログラムを構築するモデル事業を開始した。本年は、人材育成に関するニーズアセスメント、これに沿った教育セミナー、学習教材作成、多目的websiteの構築、e-learningコンテンツ作成、モデル病院・地域内に「モデル研究モデルユニット準備室」のたちあげとon the job trainingのためのモデル研究プロジェクトを開始した。

公開日・更新日

公開日
2007-04-24
更新日
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