小児造血器腫瘍の標準的治療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200618017A
報告書区分
総括
研究課題名
小児造血器腫瘍の標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
H17-チーム(がん)-若手-004
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
堀部 敬三(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 臨床研究基盤整備推進研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
35,963,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
小児白血病およびリンパ腫の臨床試験を遂行するために必要なデータ管理等の手順の確立と技能の習熟を図り、質の高い臨床試験の実施に寄与する。
研究方法
日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)データセンターにおいて、小児白血病研究会(JACLS)の臨床試験ALL-02のデータ管理をモデルとして、JPLSGの10つの臨床試験:未分化大細胞型リンパ腫に対するALCL 99治療研究、乳児急性リンパ性白血病例に対する早期同種造血幹細胞移植療法の有効性に関する第Ⅱ相臨床試験(MLL03)、成熟B細胞性腫瘍に対する第Ⅱ相臨床試験(B-NHL03)および付随研究として顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の予防的投与の有用性に関する無作為割付比較試験(B-NHL03 G-CSF)、リンパ芽球型リンパ腫に対する第Ⅱ相臨床試験(ALB-NHL03、LLB-NHL03)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対するimatinib mesylate第Ⅱ相臨床試験(Ph+ ALL04)、小児急性骨髄性白血病(AML)に対する多施設共同後期第II相臨床試験(AML-05)、血球貪食性リンパ組織球症(HLH)に対する国際共同臨床試験(HLH-2004)、および施設限定の臨床試験「小児白血病に対してフルダラビンとメルファランを前処置として用いた同種骨髄移植に関する早期第II相臨床試験(FM-05)」について5つの臨床研究実施チームでデータ管理を実践する。なお、本研究で扱う臨床試験の登録には、研究実施計画書の倫理委員会の承認、および患者あるいは代諾者のインフォームドコンセントが必要であり、また、データ管理上においても個人情報保護を厳守し、研究実施に対して第三者的監視を行うことで患者の人権保護に配慮する。
結果と考察
現在までにALCL 99 70例、MLL03 41例、B-NHL03 109例、B-NHL03 G-CSF 23例、ALB-NHL03 52例、LLB-NHL03 3例、Ph+ ALL04 29例、AML- P05 8例、AML-05 28例の合計174例が登録された。FM-05の登録例は未だない。JACLS ALL-02には995例が登録されている。ALCL99治療研究は、目標症例数に達したため無作為割付を終了し、推奨アームによる治療研究継続となった。AML-05においてオンライン登録システムを構築し、登録と有害事象報告のWeb登録を開始した。
結論
試験の進行はおおむね順調であり、本研究によるデータ管理チームの整備により小児造血器腫瘍に関して質の高い臨床試験の遂行が期待される。

公開日・更新日

公開日
2007-04-17
更新日
-