早期前立腺がんにおける根治術後の再発に関する標準的治療法の確立に関する研究(若手医師・協力者活用に要する研究)

文献情報

文献番号
200618015A
報告書区分
総括
研究課題名
早期前立腺がんにおける根治術後の再発に関する標準的治療法の確立に関する研究(若手医師・協力者活用に要する研究)
課題番号
H17-チーム(がん)-若手-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
内藤 誠二(九州大学 大学院医学研究院泌尿器科学分野)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 臨床研究基盤整備推進研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
14,850,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「早期前立腺がんにおける根治術後の再発に対する標準的治療法の確立に関する研究」は根治手術が施行された後PSA再発を来たした患者を対象に、内分泌療法に先立ち放射線療法を行う群と行わない群によるランダム化比較試験を行い、内分泌療法前に放射線療法を行うことの臨床的有用性を明らかにする研究である。本臨床研究チームは当施設の臨床研究センターとも協力し、この臨床研究およびその他の臨床研究や治験の推進に積極的に貢献することを目的としている。
研究方法
a組は上記テーマについて、古賀寛史を指導者、今田憲二郎を若手医師、鍋田美香を臨床研究協力者として、組織した。b組は「早期前立腺癌に対する根治的前立腺摘除術後、及び子宮癌に対する子宮摘除術後に生じる排尿障害の検討」を中心テーマとし、根治的前立腺摘除術後、及び子宮摘除術に生じる尿の排出障害や尿失禁に関与する因子を尿流動態の面から検討することを目的としている。関成人を指導者、益淵大輔を若手医師、有本歩を臨床研究協力者として、組織した。
結果と考察
a組の対象研究は平成18年度末現在、58名の登録が得られているが、重篤な有害事象は認めていない。日本におけるPSA 再発の状況把握のため、研究参加施設における過去5年間の PSA 再発患者、1192名の臨床データを後ろ向きに調査、解析し、その結果を BJU Int 98:549-53,2006 に報告した。また、患者登録推進のための方策として参加施設の入れ替えを行った。さらに登録候補患者数把握のための調査を行い、平成18年12月末時点で、登録候補患者は全試験参加施設で259 名いることを確認した。今後これらの患者を確実に recruit することで登録の推進を図りたい。
b組は、中心テーマに関して、平成18年度末現在、根治的前立腺摘除術後患者は84名、子宮摘除術後患者は97名の登録を得ている。その他「前立腺肥大症に対する外科治療・低侵襲治療・薬物療法の位置づけに関する検討」、「ナフトピジルとTURPの経済効率比較検討」、「前立腺肥大症に伴う排尿障害患者の長期追跡調査」などの臨床試験も実施中である。
両組で平成18年度に実施した治験は12件(31名)、市販後調査は2件(3名)であった。
結論
当該臨床研究および多くの治験や臨床研究をこれらチームの活用によって円滑に実施することができた。

公開日・更新日

公開日
2007-04-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-11-27
更新日
-