文献情報
文献番号
200606023A
報告書区分
総括
研究課題名
ふれあい動物施設における動物由来感染症対策に関する研究
課題番号
H18-特別-指定-017
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
山田 章雄(国立感染症研究所 獣医科学部)
研究分担者(所属機関)
- 棚林 清(国立感染症研究所 獣医科学部)
- 岡部 信彦(国立感染症研究所 感染症情報センター)
- 寺嶋 淳(国立感染症研究所 細菌第1部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
2,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
ふれあい動物施設における腸管出血性大腸菌症(EHEC)をはじめとする動物由来感染症の集団発生が、海外のみならず、国内でも報告されるようになってきたことを踏まえ、これらの施設における適正な衛生管理の実施を促すためのガイドラインを策定することを目的とした。
研究方法
国内事例を再検証することにより、リスク要因を洗い出した。自治体へのアンケートを実施し、ふれあい施設に対する行政の関わりを調査した。また、EHECに関するデータベースから動物に起因する可能性のある事例抽出を行った。さらに国内の施設を訪問し、聞き取りと視察により、現状把握を試みた。
結果と考察
1.国内事例の検証から、手洗いの励行ならびに手洗い設備を整備することが感染予防に重要であることが明らかになった。
2.動物との接触が原因と推定されるEHECの感染事例は12件あることが明らかになった。これらの事例ではヒト由来株と動物由来株とのPFGEパターンが完全に一致する場合も認められたが、若干の相違が認められる場合もあった。しかしいずれも関連のない株とは明らかに異なっており、ヒトの事例が動物に由来する菌によるものであると考えられた。また、動物からの感染は家族内での二次伝播は認められるものの、更なる広域化には繋がらないことも明らかになった。
4.国内4カ所のふれあい動物施設において、聞き取りと施設見学によりその衛生管理の実態を調査した。いずれの施設も動物由来感染症に関する対策を何らかの形で講じてはいるものの、来場者への感染リスクを極力小さくするという意味では、必ずしも満足できるものとまでなっていないと思われた。更なる衛生管理が必要であると考えられた。
5.上記結果を踏まえ、ふれあい動物施設における衛生管理に関するガイドラインを作成した。
2.動物との接触が原因と推定されるEHECの感染事例は12件あることが明らかになった。これらの事例ではヒト由来株と動物由来株とのPFGEパターンが完全に一致する場合も認められたが、若干の相違が認められる場合もあった。しかしいずれも関連のない株とは明らかに異なっており、ヒトの事例が動物に由来する菌によるものであると考えられた。また、動物からの感染は家族内での二次伝播は認められるものの、更なる広域化には繋がらないことも明らかになった。
4.国内4カ所のふれあい動物施設において、聞き取りと施設見学によりその衛生管理の実態を調査した。いずれの施設も動物由来感染症に関する対策を何らかの形で講じてはいるものの、来場者への感染リスクを極力小さくするという意味では、必ずしも満足できるものとまでなっていないと思われた。更なる衛生管理が必要であると考えられた。
5.上記結果を踏まえ、ふれあい動物施設における衛生管理に関するガイドラインを作成した。
結論
ふれあい動物施設における動物由来感染症の発生リスクを低減させるためのガイドラインを作成するにあたって、これまでの事例研究、および現状調査を行い、実際にガイドライン作成を行った。
公開日・更新日
公開日
2009-04-08
更新日
-