文献情報
文献番号
200606016A
報告書区分
総括
研究課題名
競争的研究資金の制度間比較調査
課題番号
H18-特別-指定-029
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
亀井 美和子(昭和大学薬学部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
4,750,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
競争的研究資金の不正使用の問題が起こる原因の一つとして、各種研究資金制度のルールに対する研究者の理解不足が考えられる。本研究は、厚生労働科学研究費補助金および科学研究費補助金(文部科学省)の公募要領を調査し、厚生労働科学研究費補助金との違いについて整理した。
研究方法
厚生労働科学研究費補助金(厚労科研費)及び同補助金と類似した研究費である科学研究費補助金(科研費(文科省))を対象として規則等の制度間比較を行った。また、科研費ハンドブックの記載事項のポイントを把握した上で厚労科研費ハンドブック案を作成した。さらに、両制度に関わった実績を有する研究者及び事務処理担当者からハンドブック案および意見を収集し、これを反映させた。
結果と考察
科研費の諸制度の各条項および科研費ハンドブックにおける記載内容を比較し対応表にまとめ、科研費(文科省)の諸制度と科研費ハンドブック記載事項との対応を整理し、科研費ハンドブックの作成のポイントを抽出した。その結果、①研究者等が守るべきルールの全体構成や大枠についてはハンドブックで理解できるようになっており、詳細については補助条件を参照できるような構成の工夫がなされていること、②ハンドブックは目的別、時系列にとりまとめられており、できることとできないことが明確に記載されていること、科研費の取扱規程や補助条件は科研費(文科省)の使用に関わる全ての者・機関が守るべき規則として、解釈に齟齬が生じないようまとめられているのに対して、ハンドブックでは、研究者による応募から採択、研究の実施、終了までの一連の研究の流れに沿った構成となっており、研究者の視点に立って作成されていること等が把握できた。
結果より、厚労科研費ハンドブックの作成方針として留意すべき点は、①補助金ルールの全体構成、大枠についてはハンドブックで理解できる構成とすること、②応募から採択、研究の実施、終了までの一連の研究の流れに沿った構成とし、研究者の視点に立って作成すること、③研究者が守るべきルールの範囲を明確に示すこと、④目的別、時系列にとりまとめ、研究者が抱く質問に対してできることとできないことを明確に記載すること等が考えられた。
結果より、厚労科研費ハンドブックの作成方針として留意すべき点は、①補助金ルールの全体構成、大枠についてはハンドブックで理解できる構成とすること、②応募から採択、研究の実施、終了までの一連の研究の流れに沿った構成とし、研究者の視点に立って作成すること、③研究者が守るべきルールの範囲を明確に示すこと、④目的別、時系列にとりまとめ、研究者が抱く質問に対してできることとできないことを明確に記載すること等が考えられた。
結論
本研究で作成したハンドブックは、広く一般に公開されることにより、研究者が提案時点で、厚労研究費制度のルールを正確に理解することが期待される。
公開日・更新日
公開日
2007-04-11
更新日
-