たばこに関する科学的知見の収集に係る研究

文献情報

文献番号
200501228A
報告書区分
総括
研究課題名
たばこに関する科学的知見の収集に係る研究
課題番号
H17-健康-003
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
祖父江 友孝(国立がんセンターがん予防検診・研究センター情報研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 中村 正和(大阪府立健康科学センター)
  • 望月 友美子(国立保健医療科学院)
  • 井上 真奈美(国立がんセンター予防研究部)
  • 若井 建志(愛知県がんセンター研究所)
  • 小笹 晃太郎(京都府立医科大学)
  • 玉腰 暁子(国立長寿医療センター第2外来診療科)
  • 西野 善一(宮城県立がんセンター研究所)
  • 磯 博康(大阪大学大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
3,250,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
10万人規模の地域住民を対象としたコホート研究である、厚生労働省コホート研究、文部科学省の助成による大規模コホート研究、3府県コホート研究のデータを統合し、全死因および死因別に、たばこによる相対危険、寄与危険割合などを推定する。さらに、たばこの健康影響および政策の有効性について系統的レビューを行い、全死因および疾患ごとに、わが国におけるたばこの健康影響に関する最新の研究データベースを構築する。
研究方法
10万人規模の地域住民を対象としたコホート研究である、厚生労働省コホート研究、文部科学省の助成による大規模コホート研究、3府県コホート研究のデータを統合した上で、全死因および死因別に、たばこによる相対危険、寄与危険割合などを推定した。さらに、最新の研究成果を取り入れて、たばこの健康影響や介入の有効性に関しての科学的証拠を集約したデータベースを構築するために、文献検索や評価の方法論について検討した。
結果と考察
現在喫煙、過去喫煙、および喫煙経験の人口寄与危険割合はそれぞれ、全がんで男性:29.3%, 9.3%, 38.6%、女性:3.9%, 1.4%, 5.2%、喫煙と因果関係があると考えられるがんで男性:35.2%, 10.5%, 45.7%、女性:6.6%, 1.7%, 8.3%だった。系統的レビュー方法について、たばこの健康影響に関しては、標準的な手順を決めて行うことが可能と考えられた。
結論
介入の有効性に関しては、わが国においては、従来、対象者が限られ影響力が比較的小さいとされる教育的・臨床的手法が主に開発普及されてきたが、今後は、集団全体に影響を与えその効果も長期にわたるとされる経済的・規制的・社会的手法に力を入れるべきである。

公開日・更新日

公開日
2006-04-18
更新日
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