変革期に対応する保健師の新たな専門技能獲得に関する研究

文献情報

文献番号
200501222A
報告書区分
総括
研究課題名
変革期に対応する保健師の新たな専門技能獲得に関する研究
課題番号
H16-健康-043
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
岡本 玲子(神戸大学 医学部地域看護学)
研究分担者(所属機関)
  • 中山 貴美子(神戸大学 医学部地域看護学)
  • 塩見 美抄(神戸大学 医学部地域看護学)
  • 尾島 俊之(自治医科大学 公衆衛生学)
  • 別所 遊子(神奈川県立保健福祉大学 地域看護学)
  • 鳩野 洋子(国立保健医療科学院 公衆衛生看護学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
2,250,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、変革期に対応する専門技能、中でも今特に強化が必要な行政保健師の専門能力を明確にし、その獲得方策について、教育方法や学習内容、教育体制などの面から幅広く検討することである。
 3年計画の2年次である平成17年度の目的は、獲得方策を考えるための根拠となる意見や実態を、保健師現任研修担当者や保健師を対象とした調査で明らかにすることである。
研究方法
 1)分担研究1
 昨年度行った学識経験者へのフォーカスグループディスカッションと、保健師と関連職種への面接調査の結果をもとに、研究班で今特に強化が必要な行政保健師の専門能力を協議検討した。その後、明確にした専門能力が今特に強化が必要と思うかどうかについての賛否を、保健師現任研修担当者を対象とした調査1の際に合わせて問うた。
 2)分担研究2(調査1中間報告)
 全都道府県本庁および政令市・中核市・東京特別区・地域保健法政令市の保健師現任研修担当者と、名簿から無作為抽出した保健所・保健センターにおいて、保健師の現任教育に責任を持つ者を対象に、保健師の専門能力獲得方策に関する意見収集のための、郵送・記名式の自記式質問紙調査を行った。
 3)分担研究3(調査2中間報告)
 保健所(4分の1抽出)と保健センター(20分の1抽出)の常勤保健師全員を対象に、今特に強化が必要な行政保健師の専門能力について、保健師の実践能力到達段階と能力獲得の意向等を問うための、郵送による自記式質問紙調査を行った。
結果と考察
調査1では、専門能力の習得に役だった出来事や効果的と思う学習内容・学習方法、具体的な学び方、今までに効果的だった教育・研修、保健師の学習意欲を高める方法などについて、全国の保健師現任研修担当者からの意見が収集された。調査2では、5領域11項目の専門能力についての全国保健師による到達段階の自己評価、今後身につけていく必要があると思うこととその方法、および学習支援体制への希望などが明らかになった。
結論
 保健師が今後専門能力を効果的に習得するためには、1)-3)の研究結果を受けて、現場の実状と各々の学習課題に応じた具体的な教育方法と教育内容、および教育プログラムや教材を検討していく必要がある。また、教育の体制面での整備、例えば働きながらの継続学習支援体制や、大学院と実践現場との連動、実践能力評価基準の策定などについて具体的に検討していく必要がある。

公開日・更新日

公開日
2007-02-23
更新日
-