健康危機管理情報の網羅的収集/評価および統合/提供に関する調査研究

文献情報

文献番号
200501207A
報告書区分
総括
研究課題名
健康危機管理情報の網羅的収集/評価および統合/提供に関する調査研究
課題番号
H17-健康-015
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
緒方 裕光(国立保健医療科学院)
研究分担者(所属機関)
  • 山本 都(国立医薬品食品研究所 化学物質情報部)
  • 岡部 信彦(国立感染症研究所感染症情報センター)
  • 丹野 瑳喜子(埼玉県衛生研究所)
  • 藤本 眞一(神奈川県秦野保健所公衆衛生行政)
  • 土井 徹(国立保健医療科学院研究情報センター)
  • 野添 篤毅(愛知淑徳大学文学部)
  • 仲井 宏充(佐賀県鳥栖保健所)
  • 磯野 威(国立保健医療科学院研究情報センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
公衆の健康を脅かす健康危機においては、地方自治体の健康危機管理担当者が健康危機関連情報を合理的に活用して問題解決にあたることが重要である。本研究では、健康危機に関する情報の集約および効率的なリンクを主な目的として、「健康危機管理支援情報システム」の内容を充実させるための具体的方法、報評価の方法、効率的システムのあり方、国外の現状などを検討する。
研究方法
想定しうる情報利用者(保健所、地方衛生研究所、自治体保健衛生環境部門、など)が必要とする情報に関して、それらの種類、情報源、情報の収集方法、情報利用の経路、情報の利用手法、などの問題を総合的に検討する。特に、康危機管理の分野におけるナレッジマネジメントの観点から、情報の集約化と統合・提供により健健康危機管理担当者の能力向上と組織の改善を目指す。また、健康危機管理担当者が日常的に情報の有効活用に関し、自らスキルアップするための手段となるような「遠隔教育」への活用についても検討を行う。
結果と考察
本年度では主に以下のような課題に重点を置いた。
1)過去10ヵ年以内に国内外で起こった健康危機事例(範囲の検討)のリスト化と関連資料の収集、2)「健康危機管理支援情報システム」における広域情報交換ネットワークの検討、3)化学物質分野の健康危機管理情報の収集・分析・提供に関する検討、4)健康危機管理支援情報システムにおけるシミュレーショントレーニングプログラムのモデル開発、5)保健所フォーラムの活性化、6)健康危機情報の評価手法の検討、7)健康危機情報の統合的な提供方法に関する調査、などである。本研究で得られた主な結果は、国立保健医療科学院で運営されている健康危機管理支援情報システム上に提供され、主に地域における健康危機管理担当者によって活用されている。現在、継続して健康危機管理事例やマニュアル類などの情報収集と蓄積を図るとともに、既存ネットワークの有効利用、シミュレーション機能の作成、情報の維持・更新の方法、情報発信のルール作成、情報の分類方法、科学的な情報の評価方法、などの検討を行ってきており、これらの結果は随時システム上に反映されている。
結論
「健康危機管理支援情報システム」の内容は次第に蓄積されてきているものの、その利用に当たってはまだ活性化が十分ではなく、システム利用の簡便化や情報の集約など実用的な面の課題を検討していく必要がある。

公開日・更新日

公開日
2006-04-18
更新日
-