文献情報
文献番号
200501184A
報告書区分
総括
研究課題名
「健康づくりのための運動指針」に関する研究―身体活動量増加による生活習慣病の一次予防効果―
課題番号
H16-健康-022
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
田畑 泉(独立行政法人 国立健康・栄養研究所 健康増進研究部)
研究分担者(所属機関)
- 戸山芳昭(慶応義塾大学医学部 整形外科)
- 樋口満(早稲田大学スポーツ科学学術院)
- 田中宏暁(福岡大学スポーツ科学部)
- 林達也(京都大学大学院人間環境科学研究科)
- 桧垣靖樹(佐賀大学医学部 予防医学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
16,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
身体活動・運動量の増加やスポーツ活動やレジスタンス・トレーニングを含む新しい「健康作りのための運動指針」策定のするために必要な、各種強度の運動による生活習慣病の一次予防効果のエビデンスを明らかにすること
研究方法
1.身体活動・運動量・体力と生活習慣病の一次予防効果に関する文献研究(PubMed及び医学中央雑誌)
2.547名の男女を対象に、筋力とメタボリックシンドロームの関係を見る横断的研究
3.閉経期の女性に対して、運動と食事由来成分摂取の効果を明らかにする1年間の介入研究
4.地域住民1,019名(平均年齢58歳)を対象として、歩数と対糖能との関係を明らかにする横断的研究
5.ローイングを日常的に行っている中高年男女の体脂肪率,糖代謝,基礎代謝量の測定
6.中年勤労男性を対象にステップ運動を主体としたメタボリックシンドローム改善のための介入研究
7.チェア・エクササイズを用いた生活習慣病の予防に関する研究
8.運動が骨代謝に及ぼす影響に関する基礎的研究
2.547名の男女を対象に、筋力とメタボリックシンドロームの関係を見る横断的研究
3.閉経期の女性に対して、運動と食事由来成分摂取の効果を明らかにする1年間の介入研究
4.地域住民1,019名(平均年齢58歳)を対象として、歩数と対糖能との関係を明らかにする横断的研究
5.ローイングを日常的に行っている中高年男女の体脂肪率,糖代謝,基礎代謝量の測定
6.中年勤労男性を対象にステップ運動を主体としたメタボリックシンドローム改善のための介入研究
7.チェア・エクササイズを用いた生活習慣病の予防に関する研究
8.運動が骨代謝に及ぼす影響に関する基礎的研究
結果と考察
システマテイック・レビューにより、糖尿病等の生活習慣病予防のために必要な運動・身体活動量を運動としては4METs・時/週,身体活動としては23METs・時/週であることが示された。中高年を対象としたステップ運動トレーニングでメタボリックシンドローム改善には11.0Met・時/週の運動量が、有効であることを明らかにした。閉経後女性を対象とした1年間のウオーキング(一回45分、週3回,約9METs・時/週)により、脂肪量の減少と骨密度の増加が観察された。約500名の男女を対象とした横断的研究の結果より、筋力を高い水準に保持することが、メタボリックシンドロームの危険因子の増加を抑制することが確認された。地域における横断的研究により歩数が9200歩以上の中年者ではHbA1Cの高値リスクが、最も歩数の少ない群(<5179歩/日)に比べて少ないことが示された。
結論
1.糖尿病等の生活習慣病の一時予防のために必要な運動・身体活動量を運動としては4METs・時/週,身体活動としては23METs・時/週(歩数としては1日当たり8000?10000歩)である。
2.閉経後女性の骨密度維持のための運動量は、週3回の45分間の速歩(9METs・時/週)である。
3.平均年齢58歳の地域住民の耐糖能を維持するためには、9200歩程度の歩数が必要である。
2.閉経後女性の骨密度維持のための運動量は、週3回の45分間の速歩(9METs・時/週)である。
3.平均年齢58歳の地域住民の耐糖能を維持するためには、9200歩程度の歩数が必要である。
公開日・更新日
公開日
2006-06-02
更新日
-