一般用漢方処方の見直しに資するための有用性評価(EBM確保)手法及び安全性確保等に関する研究

文献情報

文献番号
200501115A
報告書区分
総括
研究課題名
一般用漢方処方の見直しに資するための有用性評価(EBM確保)手法及び安全性確保等に関する研究
課題番号
H16-医薬-039
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所生薬部)
研究分担者(所属機関)
  • 能勢 充彦(名城大学薬学部)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究室)
  • 川原 信夫(国立医薬品食品衛生研究所生薬部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
11,110,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬局長検討会での報告、提言「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について 提言-具体的な方策-」を受け、薬事行政の施策に反映する目的で行う。
研究方法
1.一般用漢方処方の有用性評価(EBM確保)のための手法の確立、2.同処方の有用性評価のための実証的研究、3.同処方の品質及び安全性確保のための研究、4.同処方のATC分類に関する研究、5.漢方処方の国際調和に関する研究を並行して行い、それぞれの研究成果を有機的に連動させながら、6.一般用漢方処方の見直しを図るための調査研究で、同処方の見直し案の作成を行う。
結果と考察
 1.一般用漢方処方の使用実態調査研究AUR(Actual Use Research)研究班により、中期疾病モデルとしての猪苓湯によるAURを関西地区で実施した。2.病態モデル動物を利用し臨床上アトピー性皮膚炎等の治療に用いる十全大補湯がリンパ節のT細胞を介したregulatory活性を持つことを示した。3.一般用漢方処方に広く用いられているソヨウの確認試験法、成分含量測定法等を検討した。4. 305処方についてATCコード付けを行った。また漢方処方のローマ字表記法を確定した。5.漢字文化圏で国内に漢方と同じ治療体系を持つ西太平洋地区で組織された国際調和のフォーラムFHHの日本での活動を支援した。また、FHHのStanding Committee会議を東京で主催した。6.疾病構造の変化に対応した新規処方の収載,基本処方と類方を組み合わせた処方記載,「証」の概念に対応した「しばり」の導入,現代に即した効能・効果の見直し,日本薬局方に対応した構成生薬の表記等を特徴に持つ、「新一般用漢方処方の手引き案」(新210処方案)を完成させた。
結論
1.AURは、一般用漢方処方の有用性評価の手法として有効であることが示唆された。2.十全大補湯は、漢方の「体質改善」効果を示唆する活性を持つことが判明し、一般用処方に相応しいものと考えられた。3.検討試験法は、第15局第一追補収載を目指す。4.日本は東アジアでは先駆けて植物薬のATC分類を終了した。また、決定されたローマ字表記法は、日本薬局方に反映された他、主要3学会で統一的に用いられる。5. FHHの日本での活動を支援し、日本からの情報発信に貢献した。6. 新210処方案は、現行の一般用210処方見直しの基礎資料となる。

公開日・更新日

公開日
2006-04-24
更新日
-

文献情報

文献番号
200501115B
報告書区分
総合
研究課題名
一般用漢方処方の見直しに資するための有用性評価(EBM確保)手法及び安全性確保等に関する研究
課題番号
H16-医薬-039
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
合田 幸広(国立医薬品食品衛生研究所生薬部)
研究分担者(所属機関)
  • 代田 修(徳島文理大学香川薬学部)
  • 能勢 充彦(名城大学薬学部)
  • 関田 節子(徳島文理大学香川薬学部)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科)
  • 川原 信夫(国立医薬品食品衛生研究所生薬部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬局長検討会での報告、提言「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について 提言-具体的な方策-」を受け、薬事行政の施策に反映する目的で行う。
研究方法
1.一般用漢方処方の有用性評価(EBM確保)のための手法の確立、2.同処方の有用性評価のための実証的研究、3.同処方の品質及び安全性確保のための研究、4.同処方のATC分類に関する研究、5.漢方処方の国際調和に関する研究を並行して行い、それぞれの研究成果を有機的に連動させながら、6.一般用漢方処方の見直しを図るための調査研究で、同処方の見直し案の作成を行う。
結果と考察
 1.一般用漢方処方の使用実態調査研究AUR(Actual Use Research)研究班により、加味逍遙散、葛根湯、猪苓湯を用いたAURを実施した。2. アトピー性皮膚炎(AD)病態モデル動物を確立するとともに、有効処方の効果のメカニズムを示した。3. 一般用処方の安全性確保のため、ブシ、ブシ末、ジコッピ、トウガシ、クコシ等の局方収載案の作成を行った。4. 305処方についてATCコード付けを行った。また漢方処方のローマ字表記法を確定した。5.漢字文化圏で国内に漢方と同じ治療体系を持つ西太平洋地区で組織された国際調和のフォーラムFHHの日本での活動を支援した。6.疾病構造の変化に対応した新規処方の収載,基本処方と類方を組み合わせた処方記載,「証」の概念に対応した「しばり」の導入,現代に即した効能・効果の見直し,日本薬局方に対応した構成生薬の表記等を特徴に持つ、「新一般用漢方処方の手引き案」(新210処方案)を完成させた。
結論
1.AURは、一般用漢方処方の有用性評価の手法として有効であることが示唆された。2.十全大補湯は、漢方の体質改善効果を示唆する活性を持ち、一般用処方に相応しいものと考えられた。3.前述生薬が局方に収載され、これらの生薬含有処方についても、一般用漢方処方として追加することが可能になった。 4.日本は東アジアでは先駆けて植物薬のATC分類を終了した。また、決定されたローマ字表記法は、日本薬局方に反映された他、主要3学会で統一的に用いられる。5. FHHの日本での会議を主催等、活動を支援するとともに、日本からの情報発信に貢献した。6. 新210処方案は、現行の一般用210処方見直しの基礎資料となる。

公開日・更新日

公開日
2006-04-14
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-11-28
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200501115C