情報技術マネジメントによる高い医療の質と効率化を可能にする遠隔医療(テレケア)モデルの開発と評価と研究

文献情報

文献番号
200501364A
報告書区分
総括
研究課題名
情報技術マネジメントによる高い医療の質と効率化を可能にする遠隔医療(テレケア)モデルの開発と評価と研究
課題番号
H17-医療-054
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
村瀬 澄夫(信州大学医学部付属病院 医療情報部)
研究分担者(所属機関)
  • 廣川博之(旭川医科大学医学部附属病院 経営企画部)
  • 本多正幸(長崎大学医学部附属病院 医療情報部)
  • 鎌田 弘之(岩手医科大学 循環器医療センター)
  • 酒巻哲夫(群馬大学医学部附属病院 医療情報部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
テレケアは、多種のニーズに応じて複数モデルが必要であり、従来の往診モデルから、健康管理などの新たなモデルまで、適用対象,運営形態を明らかにした在宅遠隔診療モデル開発を第一の研究目的とする。対象疾患としては、生活習慣病、痴呆の早期発見や、高齢者の生活リズムの変調発見などの予防医療まで範囲とする。 また情報技術の臨床上の有用性の判断材料になりにくかったので、臨床に基づく技術的性能評価手法の研究を行うことを第二の目的とする。さらに適用患者のアセスメントと実施プロトコル、スタッフ教育、運営組織の立ち上げ、利用者教育、技術サポートなどの各種の運営計画手法の研究を第三の目的とする。これらを元にした評価実験を行う。
研究方法
(1) 診療モデル・テレケア評価モデルの開発                    
テレケア機器の定義、機能や性能項目などを遠隔医療分野の有識者である班員からの意見徴集、たたき台作成、議論による改良、実データによる評価のPDSAサイクルを繰り返して作成した。
(2) 特定システム調査          
班員は研究対象テレケア機器に関して機能や運用、利用法に関する分析・報告を行った。
(3) 広範なテレケア機器動向調査                            
市場のテレケア機器について前述の評価モデルに沿った調査項目を揃えた調査票を用いて、委託研究機関に基礎調査を委託した。148件の機器をリストアップして、指定調査業に各機器の調査結果を記入した。 そのデータを研究班で集計、評価軸分析、クロス分析などを行った
結果と考察
診療モデル・テレケア評価モデルの初版として「テレケア機器の評価尺度」を作成した。機能の評価因子(サイズ、重量、設置形態、通信サービス、セキュリティ、メディア、バイタル計測機能)、利便性(コミュニケーション種類、レスポンスタイム、提供形態等)、普及性(費用等)の共通軸を作り、それらを数値・順序尺度に近い形態に持ち込むために「評価因子のコード化」を行った。テレケア機器評価として、広範な市場動向の調査として148製品調査、および班員による研究段階の先端的テレケアシステムの調査を行った。その結果の一部として、ブロードバンド対応機器が増えている、専用複合端末によるものが多いなど、叙述的に言われてきた事柄を実証的に示した。また開発された評価尺度による分析を行い、モデルの中の評価軸毎に各機器を比較した。
結論
(1) テレケアモデル(第一版)を開発した。
(2) 評価尺度とすべき項目を提案した。
(3) テレケア機器動向調査を実施して、機器の概略動向を調べた。

公開日・更新日

公開日
2006-10-03
更新日
-