診療録等の電子保存の評価方法に関する研究

文献情報

文献番号
200501362A
報告書区分
総括
研究課題名
診療録等の電子保存の評価方法に関する研究
課題番号
H17-医療-052
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
遠藤 明(財団法人医療情報システム開発センター)
研究分担者(所属機関)
  • 山本 隆一(東京大学大学院情報学環医療情報学)
  • 喜多 紘一(東京工業大学像情報工学研究施設)
  • 高原 亮治(財団法人日本医療機能評価機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
16,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
診療録等の電子保存については、平成17年3月、「医療情報システムの安全管理に関するガイドラインが編集、公表された。医療機関を対象とした評価や監査には、(財)医療機能評価機構の実施する病院機能評価、厚生労働省の実施する医療監視、医療指導監査等があるが、いずれの制度においても、診療録等の電子保存の状況については十分評価されていないため、本研究においては、医療機関における電子保存システムについて、ガイドラインに基づき、一定の水準にあるかどうかを第3者が評価する手法を研究・開発した。
研究方法
既に電子カルテ等の電子保存システムを導入し、原本の電子保存を行っている医療機関等におけるガイドラインへの対応状況等について調査した。この調査結果とガイドラインにおける要求事項を吟味し、ガイドラインへの対応度を確認するチェックシートや評価基準を作成した。また、この調査結果を踏まえ、ガイドラインの各要求事項の考察を実施した。
医療機関やベンダーに対し、新ガイドラインの認知度や電子保存の実施状況に関するアンケートを実施した。
ガイドライン策定の背景と意義及びガイドラインと病院機能評価との関連について考察し、新ガイドラインをISO/IEC15408の視点から見た設計を実施した。
結果と考察
医療機関等におけるガイドラインへの対応状況調査からはガイドラインへの適合状況にかなりばらつきのあることが分かった。監査ツールや電子署名、タイムスタンプへの対応など、今後の検討が必要である。
作成したチェックシートや評価基準は、第三者評価は当然だが、まず自己評価に用いることが可能である。
アンケート調査では、医療機関の半数が第三者評価を望んでいた。ベンダーの医療機関への情報提供は少なかった。
結論
医療のIT化を推進していくために、今後さらにガイドライン普及への努力が必要であると同時に、ガイドライン遵守を容易にするシステム側の環境整備や、第三者による評価制度が求められる。

公開日・更新日

公開日
2006-05-09
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200501362C