歯科分野における診療ガイドライン構築に関する総合的研究

文献情報

文献番号
200501329A
報告書区分
総括
研究課題名
歯科分野における診療ガイドライン構築に関する総合的研究
課題番号
H17-医療-017
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
石井 拓男(東京歯科大学社会歯科学研究室)
研究分担者(所属機関)
  • 市川 哲雄(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
  • 櫻井 薫(東京歯科大学歯科補綴学第1講座)
  • 川崎 浩二(長崎大学医学部・歯学部附属病院地域医療連携センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1999年以降厚生労働省の政策で20を超える診療ガイドラインが作成されている。しかしながらEBMにもとづく歯科領域における診療ガイドラインは皆無と言える状況にある。本研究は国内外の診療ガイドラインに関する情報を収集し、開発ステップの総合的調査分析を行い、さらに歯科の特異性を構築している補綴領域を中心に診療ガイドラインを開発することを目的とした。
研究方法
歯科診療ガイドラインの収集として医学中央雑誌、National Guideline Clearinghouse、 American Academy of Periodontology 及び American Academy of Pediatric Dentistry の Web siteに掲載されている歯科診療ガイドラインを検索した。また、PubMed、 National Institute for Health and Clinical Excellence、 Scottish Intercollegiate Guidelines Network、 CMA INFOBASE に掲載されている歯診療ガイドラインを検索した。歯科補綴領域における診療ガイドライン作成のために、難易度を測定する必要性から社団法人日本補綴歯科学会医療問題検討委員会の作成した資料を基にして、その有用性を測定するためのプロトコルを作成した。
結果と考察
国内では5編、国外では115編のガイドラインと称される文献が収集された。今年度は英文ガイドライン60編を和訳し、ガイドラインの内容について検討を開始した。収集した文献にはparameter(実行にあたって指定すべき基本事項)、position paper(重大問題について専門団体等などがその立場を詳細に述べた文書)、あるいはマニュアル的なものも多く含まれていた。エビデンスレベル、推奨度まで記された質の高いガイドラインは60編中、9編(15.0%)であった。
結論
国内外の歯科診療ガイドラインと称する文献を120編収集し分析した。EBMによるエビデンスレベル、推奨度まで記載された質の高いガイドラインは現在分析を終了した60編中9編(15%)であった。日本補綴歯科学会医療問題検討委員会の資料から難易度測定プロトコルを作成したことで信頼性と妥当性を検討することが可能となった。

公開日・更新日

公開日
2008-04-07
更新日
-