ベッドサイド自動安全監視システムに関する研究

文献情報

文献番号
200501293A
報告書区分
総括
研究課題名
ベッドサイド自動安全監視システムに関する研究
課題番号
H16-医療-026
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
大江 和彦(東京大学医学部附属病院企画情報運営部)
研究分担者(所属機関)
  • 小山 博史(東京大学大学院医学系研究科クリニカルバイオインフォマティクス研究ユニット)
  • 佐久間 一郎(東京大学大学院工学系研究科)
  • 美代 賢吾(東京大学医学部附属病院企画情報運営部)
  • 田中 勝弥(東京大学医学部附属病院企画情報運営部)
  • 松谷 司郎(東京大学大学院医学系研究科クリニカルバイオインフォマティクス研究ユニット)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
バーコードやICタグチップによりマーキングされた医療者・患者・医療機器・医療材料・医薬品などを、医療者の介入行為なしにベッドサイドでその物品等がどの患者のどのオーダのために準備されたものであるかを自動識別することにより、本来持ち込まれるべきでない物品等がベッドサイド近傍に持ち込まれたり、輸液ポンプに接続されようとしたりしていることを自動認識して、患者の取り違えや誤投薬などを未然にリアルタイムに警告するまったく新しいタイプの医療事故防止手法を開発する。
研究方法
2年目の平成17年度は1)医療者の操作を監視するシステムとしてベッドサイドでの手技を監視することを想定した光学式のモーションキャプチャーシステムを医療安全監視技術として導入する際の検討課題、2)ベッドサイド輸液ポンプの動作状況をリアルタイムでナースステーションに送信する装置の設計、3)患者・医療者・医療機器のリアルタイム院内位置把握システムの基本設計を行うこととした。
結果と考察
1)ベッドサイドを想定した小外科手技の動作情報の取得についての検討を行ったが、このような縫合や結紮の手の動作情報を光学的に取得する場合には、最低8台以上のカメラと特に下方からの撮影が必須であった。
2)輸液ポンプの状態のリアルタイム送信により、このデータとオーダリングシステムで発行されているデータとのリアルタイム照合する機能を次年度に開発することにより、日常診療の場で少なからず発生している輸液ポンプの流量設定ミスを検知することが可能になると考えられた。
3)本位置把握システムと2)のシステムを連動させることにより、患者が輸液ポンプ等をつないだまま院内を移動していても点滴の流速状態とその所在をナースステーションで自動的に把握できるシステムの開発ができると考えられる。
結論
ベッドサイド医療の自動モニタリング手法として、小外科手技のモニタ条件、輸液ポンプの状態把握、医療者と医療機器の位置把握について基礎的な情報が得られ、次年度に向けて技術開発が可能であると考えられた。

公開日・更新日

公開日
2006-04-19
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-11-28
更新日
-