医療の質及び医療安全体制の確保に関する研究(医療事故を防止するための対策の効果的な実施および評価に関する研究)

文献情報

文献番号
200501240A
報告書区分
総括
研究課題名
医療の質及び医療安全体制の確保に関する研究(医療事故を防止するための対策の効果的な実施および評価に関する研究)
課題番号
H15-医療-003
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
千野 直一(慶應義塾大学リハビリテーション医学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 住田 幹男(労働福祉事業団関西労災病院リハビリテーション診療科)
  • 前田 真治(北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科)
  • 里宇 明元(慶應義塾大学リハビリテーション医学教室)
  • 北代 直美(神奈川県総合リハビリテーション事業団七沢リハビリテーション病院 脳血管センター)
  • 遠藤 敏(慶應義塾大学病院リハビリテーション科)
  • 東 祐二(藤元早鈴病院 作業療法セラピスト室)
  • 藤田 郁代(国際医療福祉大学言語聴覚障害学科)
  • 栗山 明彦(早稲田医療技術専門学校)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
高齢化、医療技術の進歩に伴い、リハビリテーション(リハ)医療においてもハイリスク例が増加しつつある。従来、病院全体としての安全管理への取り組みは多く報告されているが、リハ医療に特有の問題を踏まえた安全対策に関する報告はほとんどない。そこで、リハ医療が安全かつ効果的に行われるために必要なシステムを関連職種の連携により構築することを目的に研究を行った。
研究方法
1.リハにおけるリスクマネージメントの文献的考察、2.安全管理に関する全国実態調査、3.部門ごとのリスクマネージメントの実態と今後の課題の分析、4.インシデント-アクシデント(I-A)データベースの作成、5.ガイドラインの作成を行った。
結果と考察
【結果】
1.文献的考察:リハ領域における安全管理およびリスク評価に関する文献の分析をもとに現状と課題を整理した。
2.実態調査:日本リハ医学会研修認定施設333施設中、204施設(61%)から回答が得られ、事故報告、チームメンバーへの情報提供、医療事故防止体制、安全管理マニュアルの整備状況、事故内容、安全教育等に関する実態が明らかになった。
3.部門ごとのリスクマネージメントの実態:PT、OT、ST、看護士、義肢装具士の各部門におけるリスクマネージメントの実態、特徴、問題点について全国および個々の施設のデータをもとに分析し、今後の課題を考察した。
4.I-Aデータベースの作成:リハ領域の特殊性を考慮したI-Aデータベースを作成し、モニタリングを行った。
5.ガイドラインの作成:リハ部門の特性を踏まえ、1)安全管理の考え方、2)リハ部の総論、3)リハの中止基準、4)医療事故発生時の対応、5)医療機器の管理、6)各種リスクの管理の大項目と個々のケースで用いるリスク・チェックシートから構成されるガイドラインを出版した。
【考察】本研究事業の成果として、リハ関連専門職が共同で作成した「リハ医療における安全管理・推進のためのガイドライン」が出版されたことは、リハ領域における安全管理を推進する上で重要なステップになったと考えられる。さらにWeb入力可能なI-Aデータベースの運用が開始されたことも、当該領域における安全管理上の問題点を実証的に分析し、効果的な対策を立てる上で役立つと期待される。今後は、これらの成果を活用し、安全管理の実践を推進するとともに、現場からのフィードバックに基づいてガイドラインを定期的に改訂していく必要がある。
結論
本研究事業によりリハ医療における安全管理推進のための基盤が整えられた。

公開日・更新日

公開日
2007-07-18
更新日
-

文献情報

文献番号
200501240B
報告書区分
総合
研究課題名
医療の質及び医療安全体制の確保に関する研究(医療事故を防止するための対策の効果的な実施および評価に関する研究)
課題番号
H15-医療-003
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
千野 直一(慶應義塾大学リハビリテーション医学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 住田 幹男(労働福祉事業団 関西労災病院 リハビリテーション診療科)
  • 前田 真治(北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科)
  • 里宇 明元(慶応義塾大学リハビリテーション医学教室)
  • 北代 直美(神奈川県総合リハビリテーション事業団 七沢リハビリテーション病院脳血管センター)
  • 遠藤 敏(慶應義塾大学病院リハビリテーション科)
  • 東 祐二(藤元早鈴病院 作業療法セラピスト室)
  • 藤田 郁代(国際医療福祉大学言語聴覚障害学科)
  • 栗山 明彦(早稲田医療技術専門学校 義肢装具学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
高齢化、医療技術の進歩に伴い、リハビリテーション(リハ)医療においてもハイリスク例が増加しつつある。従来、病院全体としての安全管理への取り組みは多く報告されているが、リハ医療に特有の問題を踏まえた安全対策に関する報告はほとんどない。そこで、リハ医療が安全かつ効果的に行われるために必要なシステムを関連職種の連携により構築することを目的に研究を行った。
研究方法
1.リハにおけるリスクマネージメントの文献的考察、2.安全管理に関する全国実態調査、3.部門ごとのリスクマネージメントの実態と今後の課題の分析、4.インシデント-アクシデント(I-A)データベースの作成、5.ガイドラインの作成を行った。
結果と考察
【結果】
1.文献的考察:リハ領域における安全管理およびリスク評価に関する文献の分析をもとに現状と課題を整理した。
2.実態調査:日本リハ医学会研修認定施設333施設中、204施設(61%)から回答が得られ、事故報告、チームメンバーへの情報提供、医療事故防止体制、安全管理マニュアルの整備状況、事故内容、安全教育等に関する実態が明らかになった。
3.部門ごとのリスクマネージメントの実態:PT、OT、ST、看護士、義肢装具士の各部門におけるリスクマネージメントの実態、特徴、問題点について全国および個々の施設のデータをもとに分析し、今後の課題を考察した。
4.I-Aデータベースの作成:リハ領域の特殊性を考慮したI-Aデータベースを作成し、モニタリングを行った。
5.ガイドラインの作成:リハ部門の特性を踏まえ、1)安全管理の考え方、2)リハ部の総論、3)リハの中止基準、4)医療事故発生時の対応、5)医療機器の管理、6)各種リスクの管理の大項目と個々のケースで用いるリスク・チェックシートから構成されるガイドラインを出版した。
【考察】本研究事業の成果として、リハ関連専門職が共同で作成した「リハ医療における安全管理・推進のためのガイドライン」が出版されたことは、リハ領域における安全管理を推進する上で重要なステップになったと考えられる。さらにWeb入力可能なI-Aデータベースの運用が開始されたことも、当該領域における安全管理上の問題点を実証的に分析し、効果的な対策を立てる上で役立つと期待される。今後は、これらの成果を活用し、安全管理の実践を推進するとともに、現場からのフィードバックに基づいてガイドラインを定期的に改訂していく必要がある。
結論
本研究事業によりリハ医療における安全管理推進のための基盤が整えられた。

公開日・更新日

公開日
2007-07-05
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200501240C