補足運動野連続磁気刺激による大脳基底核疾患治療の開発

文献情報

文献番号
200500822A
報告書区分
総括
研究課題名
補足運動野連続磁気刺激による大脳基底核疾患治療の開発
研究課題名(英字)
-
課題番号
H17-こころ-029
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
辻 貞俊(産業医科大学 神経内科)
研究分担者(所属機関)
  • 宇川義一(東京大学 神経内科)
  • 梶 龍兒(徳島大学 神経内科)
  • 小森哲夫(埼玉医大 神経内科)
  • 飛松省三(九州大学 臨床神経生理)
  • 中島健二(鳥取大学 神経内科)
  • 中村雄作(近畿大学医学部堺病院 神経内科)
  • 横地房子(都立神経病院 神経内科)
  • 福留隆泰(国立病院機構長崎神経医療センター 神経内科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 こころの健康科学研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
16,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
薬物治療では効果が不十分な大脳基底核疾患患者には、しばしば脳深部刺激法(DBS)が用いられるが、合併症・年齢などでDBS適応外となる患者もいる。そこで有効な非侵襲的刺激治療として磁気刺激治療を開発する事を主な目的としている。
研究方法
今年度は、以下の二つの研究を行なった。
全国アンケート調査
磁気刺激治療法に、神経内科医とその患者がどれくらい関心があり、効果に期待を持っているかを知り、今後の研究の方向性の指標とするために、全国に神経学会評議員に対して、ファックスによるアンケート調査を施行した。対象とすべき疾患・これまでの刺激治療の経験とその効果・刺激パラメータ等に関してアンケートを採った。
パーキンソン病患者での補足運動野磁気刺激治療の検討
パーキンソン病患者にシャム刺激と補足運動野刺激を行ない、症状の変化をUPDRS, ハミルトンのうつ症状スケール、visual analog scaleを用いて、経時的に評価した。連続磁気刺激は、5Hz,10秒のトレインを1分間隔で20回繰り返す。シャム刺激は、実刺激と区別がつかない以前我々が用いた、特別な刺激法を使用した。週一回の刺激を行ない、8週間の刺激後効果を判定する事とした。刺激をする医師と評価する医師は別とし、刺激法はブラインドにした。
結果と考察
全国アンケート調査
磁気刺激治療への関心は患者・医師とも非常に高く、我々の研究に対する期待の大きさを実感した。またパーキンソン病、脊髄小脳変性症等の神経難病への期待感が高いと言う結果が得られた。この結果から、我々の予定した研究計画が期待に即したものであると確信を得た。
パーキンソン病患者での補足運動野磁気刺激治療の検討
全国8施設での倫理委員会承認に時間がかかり、まだ13例しか検討が終了していない。現在もさらなる症例に治療を開始しており、数ヶ月後には目標症例に到達する予定である。結果の公正さを保つため、依然としてキーオープンしていないため、科学的に効果の有無を現在は判定できていない。しかし、数ヶ月後にキーオープンをするため、効果に関する結論が出ると思われる。
結論
アンケート調査での対象者のセレクションバイアスを考慮して、今後、精神科医・脳神経外科医も対象にアンケート施行する必要がある。数ヶ月後に、パーキンソン病に対する補足運動野刺激治療の有効性に関する結論が出ると考える。

公開日・更新日

公開日
2006-05-09
更新日
-