文献情報
文献番号
200500819A
報告書区分
総括
研究課題名
骨格筋増殖抑制因子myostatinの活性阻害による筋ジストロフィー治療薬の開発
研究課題名(英字)
-
課題番号
H17-こころ-026
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
砂田 芳秀(川崎医科大学医学部 内科学(神経))
研究分担者(所属機関)
- 野地 澄晴(徳島大学 工学部)
- 土田 邦博(藤田保健衛生大学 医学部)
- 濃野 勉(川崎医科大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 こころの健康科学研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
24,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
筋ジストロフィーは未だに有効な治療法が確立されていない難病である。近年、筋ジストロフィーモデルマウスに対して骨格筋増殖抑制因子myostatinの活性阻害が有用であることが報告され、米国ではmyostatin阻害抗体の臨床応用が始まっている。本研究の目的は阻害抗体以外の多面的なアプローチにより、myostatinシグナルを治療標的とする治療薬を開発することにある。
研究方法
1.筋ジストロフィーモデルマウス(変異caveolin-3トランスジェニックマウス)に prodomain遺伝子を導入し、myostatin阻害の治療効果を解析する。
2.二重免疫染色、免疫沈降法、リン酸化アッセイ、ルシフェラーゼ活性アッセイによりMyostatin受容体とcaveolin-3の分子相互作用の解析する。
3.follistatin改変体遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作出し、その骨格筋表現型を解析する。
3.pDECAPベクターを用いてmyostatinのshRNAを発現するトランスジェニックマウスを作出する。
4.ニワトリ胚のwhole-mount in situ hybridizationにより個体発生におけるmyostatin受容体ActRIIAおよびActRIIBの発現分布を時間的・空間的に解析する。
2.二重免疫染色、免疫沈降法、リン酸化アッセイ、ルシフェラーゼ活性アッセイによりMyostatin受容体とcaveolin-3の分子相互作用の解析する。
3.follistatin改変体遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作出し、その骨格筋表現型を解析する。
3.pDECAPベクターを用いてmyostatinのshRNAを発現するトランスジェニックマウスを作出する。
4.ニワトリ胚のwhole-mount in situ hybridizationにより個体発生におけるmyostatin受容体ActRIIAおよびActRIIBの発現分布を時間的・空間的に解析する。
結果と考察
1.prodomain遺伝子導入により筋ジスモデルマウスの筋萎縮が劇的に改善した。
2.caveolin-3はmyostatin受容体に結合し、活性化(リン酸化)を抑制することで、myostatinシグナルを抑制した。
3.follistatin改変体発現トランスジェニックマウスは、myostatin阻害による筋肥大をきたした。
4.myostatin shRNAを発現するトランスジェニックマウスを作出したが、有意な体重増加は見られなかった。
5.骨格筋ではmyostatin受容体ActRIIAが主に発現していた。
2.caveolin-3はmyostatin受容体に結合し、活性化(リン酸化)を抑制することで、myostatinシグナルを抑制した。
3.follistatin改変体発現トランスジェニックマウスは、myostatin阻害による筋肥大をきたした。
4.myostatin shRNAを発現するトランスジェニックマウスを作出したが、有意な体重増加は見られなかった。
5.骨格筋ではmyostatin受容体ActRIIAが主に発現していた。
結論
1. Myostatin阻害薬として、prodomainとfollistatin改変体に治療効果が期待される。
2. Myostatin阻害の標的としてmyostatin受容体ActRIIAが考えられる。
3. caveolin-3は受容体レベルでmyostatinシグナルを負に制御することを世界に先駆けて明らかにした。
2. Myostatin阻害の標的としてmyostatin受容体ActRIIAが考えられる。
3. caveolin-3は受容体レベルでmyostatinシグナルを負に制御することを世界に先駆けて明らかにした。
公開日・更新日
公開日
2017-05-26
更新日
-