日本各地の手話言語に関するデータベースの作成

文献情報

文献番号
200500625A
報告書区分
総括
研究課題名
日本各地の手話言語に関するデータベースの作成
課題番号
H17-感覚器-005
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
福田 友美子(国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 大杉豊(全国手話研修センター日本手話研究所)
  • 森本行雄(聴力障害者情報文化センター)
  • 白澤麻弓(筑波技術大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 感覚器障害研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
手話言語には,日本語のような音声言語と同様に,地域による違いや年代による大きな違いがあることが知られている.しかし,これまでわが国において,地域や世代による違いについては,いくつかの地域で手話表現を収集することが試みられているだけで,分析的・総合的な研究は実施されてこなかった.そこで,本研究では,日本各地の地域や年代による手話表現の違いを明らかにすることを目的にした.
研究方法
東京地域と京都地域の2箇所で,20歳台から70歳台の広い世代のろう者16名を対象に,約50分くらいの手話表現を収録した.そして,使用単語をすべて調べ上げ,単語の使用状況を調べた.さらに,東京地域の在住の30歳台のろう者の手話言語を中心にして作製してある電子辞書(掲載単語250語,語義別例文1500文)を活用して,高齢ろう者や京都地域で使用される単語の種類や語法が違うか,研究を開始した.
結果と考察
東京地域の若年聾者では多様されるが,高齢者では多用されない単語があることがわかった.また,語法が異なる単語があることもわかってきた.また,高齢者の手話表現では,手話言語の特徴とされる顔の表情などで表現されるCL(類辞)やロールシフトが多用される特徴があった.東京地域と京都地域の手話の違いについては,現在分析・整理を進めていて,結果はまだでていない.
結論
年代による手話表現の違いがあり,音声言語と同様に,手話言語が変化している様子があることわかってきた.地域による違いは今後分析・整理する.単語の語法などについては,地域による違いと年代による違いが共通している可能性も考えられ,今後,検討していく.

公開日・更新日

公開日
2006-04-25
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-10-30
更新日
-