文献情報
文献番号
200500594A
報告書区分
総括
研究課題名
地域づくりと関連した効果的な地域生活支援サービス体制の在り方と「地域力」の再構築に関する研究
課題番号
H17-障害-004
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
谷口 明広(愛知淑徳大学医療福祉学部福祉貢献学科)
研究分担者(所属機関)
- 小田島 明(国立伊東重度障害者センター指導課)
- 武田 康晴(華頂短期大学社会福祉学科)
- 永田 祐(愛知淑徳大学医療福祉学部福祉貢献学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害保健福祉総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
3,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
この研究では、(1) 公的介護保険や支援費制度が施行される前後によって、地域社会に存在する「互助」や「共助」が数的および質的に減少しているか否かを検証する。また、(2) 「互助」や「共助」が円滑に機能している地域社会を選定し、それらの地域に潜入調査することにより、人と人とが支え合う状況や姿勢を木目細かく検証していく。そして、(3) 「公助」のみがネットワークとして機能している地域と「互助」や「共助」がバランスよく組み込まれた地域とを比較し、エンパワメントした障害をもつ人たちが感じている安定感を実地検証していく。最後に、(4) 障害をもつ人たちがエンパワメントしやすい環境とは、どのようなサービスやサポートが揃っているところであるのかを提示していきたいと考えている。「公助」のみに頼るのではなく、地域力(互助・共助・自助)を大きくしていくことが重要であると思われる。
研究方法
(1)「地域力」の詳細を明確化するための地域探索調査
(2)障害者ケアマネジメントにおけるインフォーマル・サポートの現状調査
(3)「地域づくり」の施策や方法に関する実態調査
(4)障害をもつ人たちや家族に対する「地域力」に関する意識調査
(5)長期にわたる継続的定点調査の実施
(2)障害者ケアマネジメントにおけるインフォーマル・サポートの現状調査
(3)「地域づくり」の施策や方法に関する実態調査
(4)障害をもつ人たちや家族に対する「地域力」に関する意識調査
(5)長期にわたる継続的定点調査の実施
結果と考察
(1) 地域での暮らしを可能にするための資源を分類し、明記した
(2) 「地域力」の構成要素を「公助」「互助」「共助」とし、定義を提示した
(3) 全国の九市区町村へのフィールド探索調査を実施し、「地域力」の実態を分類・評価した
(4) 「地域力」を活性化させるための試みに関する参考事例を提示した
(5) 障害をもつ人たちのエンパワメントに寄与する「地域力」の在り方を示唆した
(2) 「地域力」の構成要素を「公助」「互助」「共助」とし、定義を提示した
(3) 全国の九市区町村へのフィールド探索調査を実施し、「地域力」の実態を分類・評価した
(4) 「地域力」を活性化させるための試みに関する参考事例を提示した
(5) 障害をもつ人たちのエンパワメントに寄与する「地域力」の在り方を示唆した
結論
「地域力」に関する文献研究において、その構成要素を「公助」「互助」「共助」として、個々に分類・定義した。この分類により、「地域力」の内容が明確化できたと考えている。
さらに、フィールド調査において、旧来の地縁関係を主とする「地域力」を再構築しようとする考え方は正しくなく、新しいシステムを創造することにより、地域の特色を活かした戦略を必要としていることが分かった。障害をもつ人たち自身や家族の「自助」を阻害するような方法論ではなく、「公助」と「互助」、そして「共助」が彼らのエンパワメントを支えるようにならなければならない。
さらに、フィールド調査において、旧来の地縁関係を主とする「地域力」を再構築しようとする考え方は正しくなく、新しいシステムを創造することにより、地域の特色を活かした戦略を必要としていることが分かった。障害をもつ人たち自身や家族の「自助」を阻害するような方法論ではなく、「公助」と「互助」、そして「共助」が彼らのエンパワメントを支えるようにならなければならない。
公開日・更新日
公開日
2006-06-27
更新日
-