文献情報
文献番号
200500553A
報告書区分
総括
研究課題名
急性循環器疾患の発症登録による発症病態分析と要因解明および治療効果の評価および活用に関する研究
課題番号
H17-循環器（生習）-001
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
岡山 明(国立循環器病センター 循環器病予防検診部)
研究分担者(所属機関)
- 宮武 邦夫(独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センター 院長)
- 野々木 宏(国立循環器病センター 心臓血管内科学)
- 北風 政史(国立循環器病センター 心臓内科学)
- 峰松 一夫(国立循環器病センター 脳血管内科学)
- 成冨 博章(国立循環器病センター 脳内科学)
- 斎藤 重幸(札幌医科大学 医学部内科学第2講座)
- 小川 彰(岩手医科大学 医学部脳神経外科学)
- 中村 元行(岩手医科大学 医学部第2内科学)
- 喜多 義邦(滋賀医科大学 福祉保健医学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【脳卒中・生活習慣病臨床研究】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
35,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書（概要版）
研究目的
急性循環器疾患の発症実態を、都市部および農山村部において把握するため、全国4カ所での地域発症登録の体制を整備することを目的とした。初年度は北海道帯広市、岩手県北部3医療圏、滋賀県高島市および大阪府吹田市の住民を対象とした発症登録システムを構築するため、循環器疾患を主に扱う病院を中心として発症登録協議会を組織する体制を整えた。
研究方法
登録地区の設定は、人口規模が適正なこと、脳卒中・急性心筋梗塞の両疾患が登録可能なこと、地域の協力体制構築が可能なこと、都市部と農山村部を含むことを条件に全国4カ所での登録地域を設定した。北海道帯広市は、分担研究者斎藤が担当し、行政および登録に関わる医療機関の協力体制を整備することとした。岩手県北部3医療圏では、分担研究者小川（脳卒中）、中村（急性心筋梗塞）および坂田が担当し、3医療圏の発症および予後追跡体制を整備した。滋賀県高島市は、分担研究者喜多が従来の急性循環器疾患発症登録体制を基礎に予後追跡可能な体制を組織した。吹田地域は、主任研究者岡山を中心に、国立循環器病センターの所属研究者が分担して吹田市および周辺での登録体制を整備した。
結果と考察
急性循環器疾患とくに脳卒中は、男性の要介護要因の約5割、女性の2割を占めるとされている。急性循環器疾患の予防対策や治療の有効性を把握するには、発症から要介護・死亡に至る状況を悉皆的に把握する地域発症登録の仕組みを整備することがきわめて重要である。本研究班の特徴は、悉皆的な発症登録体制の整備にとどまらず、行政の協力を得て死亡の有無を把握するとともに、患者の事前同意を得た上で、介護保険審査結果と定期的に照合することにより要介護状況の把握を可能とした点にある。
結論
今後の発症登録データの集積により、急性循環器疾患の発症状況および治療内容が、予後に及ぼす影響を系統的に把握することが可能となると考えられる。本年度の研究成果を元に、持続可能な登録体制の整備を行う予定である。
公開日・更新日
公開日
2006-04-21
更新日
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