日本人の食事摂取基準(栄養所要量)の策定に関する研究

文献情報

文献番号
200500550A
報告書区分
総括
研究課題名
日本人の食事摂取基準(栄養所要量)の策定に関する研究
課題番号
H16-循環器(生習)-016
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
柴田 克己(滋賀県立大学人間文化学部)
研究分担者(所属機関)
  • 佐々木 敏(国立健康・栄養研究所)
  • 玉井 浩(大阪医科大学医学部)
  • 梅垣 敬三(国立健康・栄養研究所)
  • 早川 享志(岐阜大学応用生命科学部)
  • 渡邊 敏明(兵庫県立大学環境人間学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【脳卒中・生活習慣病臨床研究】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
44,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1.厚生労働省策定「日本人の食事摂取基準(2005年版)」作業において懸案事項となった課題,特に社会的に関心の高いビタミンを中心とした課題に取り組み,解決し,2010年度の策定作業につなげること.2.関連する研究基盤を構築すること.3.国民に対し,「日本人の食事摂取基準(2005年版)」を普及させること.栄養バランスが良いということは,食事摂取基準に従うことを普及させること.
研究方法
研究室内での化学実験(血液,尿,食品中の栄養素の分析など),栄養疫学調査,文献調査という研究手法を駆使する.研究費は主任研究者が一括計上する.
結果と考察
懸案事項の解決として,1.日本食品標準成分表に記載のないビオチン含量を分析し摂取量をもとめた.2.乳児の必要量策定のためのデータを収集するために,68例のほ乳量を調査し,約200試料の母乳中のビタミン含量を測定した.3.生体のナイアシン必要量の半分以上を供給するトリプトファン-ナイアシン転換系に及ぼす食事性因子を検討し,転換率の精度を上げた.4.β-カロテン摂取量と血漿脂質パラメータ,β-カロテン摂取量とビタミンA濃度の関係を検討した.5.動物実験によるビタミン上限量策定のための基礎実験を遂行した.6.日本人が食する1日食事中の水溶性ビタミンの生体利用率を検討した.基盤研究としては,定量方法の開発と必要量と関連する新しい生体指標の確立を行った.具体的には,1.LC-MS/MS法による母乳中脂溶性ビタミンの同時一斉定量法を確立.2.ヒト血漿およびLDL,HDL中に蓄積するβ-カロテン,リコペン,ルテインのHPLC分別定量法を確立.3.ビタミンB12栄養の指標:赤血球中のメチルマロニルCoAムターゼを検討.4.高齢者:ビタミンE栄養の新しい指標を検討.ビタミンB12の吸収率を低下の程度を検討.5.ビオチン栄養の指標:尿中の3-ヒドロキシイソ吉草酸を検討.6.パントテン酸栄養の指標:脂肪摂取量とパントテン酸必要量との関連に焦点をしぼり,尿中のパントテン酸を検討.普及活動としては,9月22日京都女子大学, 12月17日滋賀県立大学,2月18日山口県立大学で行った.
結論
「日本人の食事摂取基準(2005年版)」の策定で残した懸案事項を順調に解決できている.また,ビタミンの栄養状態(不足状態)の実用的な指標を確立する準備も順調に進んでいる.すなわち,食事計画のために必要なビタミン摂取量と評価に必要な栄養状態指標の確立により個々人の最適なビタミン量を提示することで,生涯高度なQOLを達成し,結果的に医療費削減につなげることが大いに期待できる.

公開日・更新日

公開日
2006-04-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-10-30
更新日
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