小児造血器腫瘍の標準的治療法の確立に関する研究(臨床研究実施チームの整備)

文献情報

文献番号
200500534A
報告書区分
総括
研究課題名
小児造血器腫瘍の標準的治療法の確立に関する研究(臨床研究実施チームの整備)
課題番号
H17-チム(がん)-004
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
堀部 敬三(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
24,156,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
小児白血病およびリンパ腫の臨床試験を遂行するために必要なデータ管理等の手順の確立と技能の習熟を図り、質の高い臨床試験の実施に寄与する。
研究方法
日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)データセンターにおいて、小児白血病研究会(JACLS)の臨床試験のデータ管理を実施する過程で構築したデータ管理ソフト開発やデータ管理手順をモデルとして、JPLSGの7つの臨床試験:未分化大細胞型リンパ腫に対するALCL 99治療研究、MLL遺伝子再構成陽性乳児急性白血病例に対する早期同種造血幹細胞移植療法の有効性に関する第Ⅱ相臨床試験(MLL03)、成熟B細胞性腫瘍に対する第Ⅱ相臨床試験(B-NHL03)および付随研究として顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の予防的投与の有用性に関する無作為割付比較試験(B-NHL03 G-CSF)、リンパ芽球性リンパ腫に対する第Ⅱ相臨床試験(ALB-NHL03、LLB-NHL03)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対するimatinib mesylate第Ⅱ相臨床試験(Ph+ ALL04)について5つの臨床研究実施チームでデータ管理を実践する。なお、本研究で扱う臨床試験の登録には、研究実施計画書の倫理委員会の承認、および患者あるいは代諾者のインフォームドコンセントが必要であり、また、データ管理上においても個人情報保護を厳守し、研究実施に対して第三者的監視を行うことで患者の人権保護に配慮する。
結果と考察
現在までにALCL 99 50例、MLL03 28例、B-NHL03 53例 (B-NHL03 G-CSF 9例)、ALB-NHL03 26例、LB-NHL03 1例、Ph+ ALL04 16例の合計174例が登録された。また、急性前骨髄球性白血病(APL)に対する第Ⅱ相臨床試験(AML-P05)の試験開始の準備を行った。さらに、急性骨髄性白血病(AML)に対する第II相臨床試験と小児白血病に対してフルダラビンとメルファランを前処置として用いた同種骨髄移植に関する第II相臨床試験の実施計画書作成を支援した。進行の早い小児腫瘍にあっては適時な治療開始が必要であり、自動登録システムが望ましいと考えられた。
結論
試験の進行は順調であり、本研究によるデータ管理チームの整備により小児造血器腫瘍に関して質の高い臨床試験の遂行が期待される

公開日・更新日

公開日
2006-04-11
更新日
-