早期前立腺がんにおける根治術後の再発に関する標準的治療法の確立に関する研究(臨床研究実施チームの整備)

文献情報

文献番号
200500532A
報告書区分
総括
研究課題名
早期前立腺がんにおける根治術後の再発に関する標準的治療法の確立に関する研究(臨床研究実施チームの整備)
課題番号
H17-チム(がん)-001
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
内藤 誠二(九州大学 大学院医学研究院泌尿器科学分野)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
11,550,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「早期前立腺がんにおける根治術後の再発に対する標準的治療法の確立に関する研究」は根治手術が施行された後PSA再発を来たした患者を対象とし、内分泌療法に先立ち放射線療法を行う群と行わない群とでランダム化比較試験を行い、内分泌療法前に放射線療法を行うことの臨床的有用性を明らかにする研究である。本臨床研究チームは施設臨床研究センターとも協力し、この臨床研究およびその他の臨床研究および治験の推進に積極的に貢献することを目的としている。

研究方法
a組は上記テーマについて、江藤正俊を指導者、内野洋志を若手医師、鍋田美香を臨床研究協力者として、組織された。一方、b組は「早期前立腺癌に対する根治的前立腺摘除術後、及び子宮癌に対する子宮摘除術後に生じる排尿障害の検討」を中心テーマとし、根治的前立腺摘除術後、及び子宮摘除術に生じる尿の排出障害ならびに尿失禁に関与する因子を尿流動態の面から検討することを目的としている。関成人を指導者、結城康平を若手医師、有本歩を臨床研究協力者として、組織された。
結果と考察
a組の対象研究は、現在29例の登録を得ているが、全例において本研究の遂行上問題となるような健康危険情報はない。しかし、登録患者数が予定を下回っており、登録を増やすための種々の工夫を行なった。具体的には患者登録推進のため、研究参加施設の見直しを行ない、さらに、根治術後の PSA 再発に関する総説論文 (Jpn J Clin Oncol. 2005; 35:365-74) を執筆し、その別冊を参加施設に配布し、本研究の位置づけと重要性について参加医師の認識を高めた。さらに、データ記入のためのカルテ用シールや患者紹介のための研究紹介パンフレットを作成し、各施設に配布した。また、b組は、中心テーマに関して、根治的前立腺摘除術後症例については69例、子宮摘除術後症例については96例の登録を得ている。また、臨床試験としての「前立腺肥大症に対する外科治療・低侵襲治療・薬物療法の位置づけに関する検討」に23例、「ナフトピジルとTURPの経済効率比較試験」に6例、前立腺肥大症に伴う排尿障害患者の長期追跡調査」に13例の登録を得ている。また、その他の治験を2件、25例、市販後調査では1件、2例を実施した。平成18年度も被験者の登録、データの集積を継続して行う予定である
結論
当該臨床研究および多くの治験を臨床研究チームの活用によって円滑に実施した。

公開日・更新日

公開日
2006-09-26
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-10-30
更新日
-