革新的な診断技術の開発に関する研究

文献情報

文献番号
200500466A
報告書区分
総括
研究課題名
革新的な診断技術の開発に関する研究
課題番号
H16-3次がん-020
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
森山 紀之(国立がんセンターがん予防・検診研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 斎藤 博(国立がんセンターがん予防・検診研究センター)
  • 松野 吉宏(国立がんセンター中央病院)
  • 井野 彰浩(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター)
  • 仁木 登(徳島大学工学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 第3次対がん総合戦略研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
110,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
診断用ME機器の開発・画像データベースの構築を行いがん診断精度及び効率の向上を目指す.具体的には全大腸内視鏡検査を組入れた大腸がん検診システムの開発,標準的病理診断基準の普及,病理診断の精度向上を目指した病理画像データベースの構築と国内外への情報発信,がん医療の均てん化を目指した臨床がん画像と"癒し・憩いの画像データベース"の充実,さらにコンピュータ支援がん画像診断装置の開発によるがん診断精度・効率向上を図る
研究方法
1) PET,内視鏡, MRI,USを加えた高精度のがん検診を実施しがん発見頻度を実証2) PETによる肺がん発見能と他検査との比較3)高効率画像ワークステーションの開発4)死角のない高精度仮想内視鏡の開発 5)全大腸内視鏡間隔別のリスクをみるためにコホートを拡大し表示方法を最適化6)病理画像及び臨床画像の集積と解説を追加しデータベースを充実化7)臨床評価を実施する体制の構築と高性能コンピュータ支援がん画像診断装置の研究開発
結果と考察
1)高精度がん検診3,792人実施の結果191人(5.04%)の予想を超える高頻度でがんが発見された 2)超早期の肺がんに対してPETでの発見は見られず今後適時発見の視点から評価する必要性を確認3)高効率画像ワークステーションの開発による読影の効率化4)死角のない仮想内視鏡画像表示の開発を行い診断能の向上を得た5)大腸内視鏡を複数回行った症例11,070例分のデータの追加を実施6)がん診療画像データベースに病理情報"癒し・憩いの画像データ"を追加し解説テキスト作成を開始7)体幹部のマルチモーダル画像を対象にしたコンピュータ支援がん画像診断装置の研究開発を行い診断精度・診断効率の向上を実現
結論
1)高精度のがん検診を行うことにより20人に1人に何らかのがんが高頻度に発見2)超早期の肺がんに対するPETの診断能はCTよりも劣ることが明確となり今後PET陽性となった時点での予後の評価を行う3) 高効率画像ワークステーションの開発による読影の効率化が得られた4)死角のない仮想内視鏡による消化管がん診断精度向上5)大腸内視鏡の間隔年数別のデータの集積を行い適切な検査間隔を明らかとする6)がんの画像データベースの充実を進め多言語で発信. "癒し・憩いの画像データベース"として動画を含む約3万画像を公開7)体幹部3次元マルチモーダル画像の高精度な臓器解析を可能にした

公開日・更新日

公開日
2006-04-13
更新日
-