住民参画と保健福祉の協働による子育て機能の向上・普及・評価に関する研究

文献情報

文献番号
200500436A
報告書区分
総括
研究課題名
住民参画と保健福祉の協働による子育て機能の向上・普及・評価に関する研究
課題番号
H17-子ども-013
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
前川 喜平(日本小児保健協会)
研究分担者(所属機関)
  • 東海林文夫(東京都葛飾区保健所)
  • 古荘純一(青山学院大学文学部教育学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
11,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
子育て支援活動の展開は、関係機関、職種の協働が不可欠であり、住民参画も欠かすことができない。地域(現場)での実践活動を踏まえて保健福祉との連携、喫煙・飲酒防止及び子どもの事故防止の啓発、さらに学校、心理、医療等の連携による子どもの精神問題のスクリーニングと支援システムの研究により、地域における子育て機能の向に地域で実現可能な方策を提起して、健やか親子21到達目標を達成することを目標とする。

研究方法
多分野の協働による地域の子育て支援策を検討するため、3課題について研究をすすめる。
1.住民参画を図りつつ保健・福祉の協働に基づく地域の子育て支援対策の方法を検討し、現場での協働もモデル的に実施する。2.妊産婦および家族の飲酒・喫煙対策、子どもの事故防止対策、バリアフリーの育児環境につて、効果的な啓発活動を試行、提起する。3.学校における子どもの精神面の問題に対応するため、試行版のスクリーニング法を共有して、心理・医療・教育協働のケアシステムの実践的研究を行う。
結果と考察
1.住民参画保健福祉の協同による地域の支援システムの情報収集と実践により、効果的な支援方法を検討中。多分野の協働も進んでいる。2.喫煙防止のワッペンの作成と配布、チャイルドシート使用の実態調査等を実施、周知の検討と実践を進めている。3.QOL尺度の日本版(幼児、小学生、中学生版)を開発、実施し、日本の子どもの自尊感情が非常に低い、QOL尺度が子どもの心の内面的問題を早期発見と支援に役立つ、低得点の学童に心理面や生活面で問題が多いことが判明した。
結論
1.支援システムの検討結果は虐待防止や育児不安の軽減のモデルとなるとともに、システムのキーパーソン育成に役立つ。2.妊娠・育児中の飲酒・喫煙防止と小児の事故防止対策の推進の効果的キャンペーン方法を実践評価していくことが必要。3.幼稚園や学校においてQOL尺度を使用することにより、こどもの心の問題や生活の乱れ、親の期待度とのずれなどがわかるので、医療・心理・教育が協働して心の健康の支援に役立てることができる。

公開日・更新日

公開日
2008-10-08
更新日
-