人口動態統計の小地域分析手法に関する研究

文献情報

文献番号
199700038A
報告書区分
総括
研究課題名
人口動態統計の小地域分析手法に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成9(1997)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 雪夫(多摩大学大学院)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生行政科学研究事業
研究開始年度
平成9(1997)年度
研究終了予定年度
-
研究費
1,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
人口動態統計は、地域保健における政策立案に不可欠の情報である。しかし、市区町村という小さな地区単位では、単位期間あたりの標本数が小さくなるため、従来は有効な統計分析が困難であった。しかし、近年、コンピュータの発達を背景にベイズ統計を用いて小規模な標本から、従来より有益な情報を引き出すことが可能となってきている。この技術を応用して地域保健のために有益な出生、死亡等の人口動態事象の動向の把握を行う方法について検討した。
研究方法
人口動態統計のデータを用いベイズ統計の手法によって、市区町村別の合計特殊出生率を推定するなど、市区町村単位での出生及び死亡構造を推定した。また、その結果を通常の方法による推定結果と比較するなどして、ベイズ統計の手法による推定値の安定度を調べた。
結果と考察
市区町村別の合計特殊出生率は推定値が必ずしも安定的でなく、特に、出生数がかなり小さい地域の場合には、かなりの不規則変動を示すことから、ベイズ統計による安定した推定が有効となる。また、他の人口動態統計指標についても、ベイズ統計に基づく推定値は、市区町村別の指標として安定度が高い。
結論
人口動態統計について市区町村別など小地域の統計指標が求められる中で、ベイズ統計学に基づく推定方法について検討した結果、出現数が少ない指標については、ベイズ統計学に基づく方法が有効なことが判明した。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)