文献情報
文献番号
200500399A
報告書区分
総括
研究課題名
小児慢性特定疾患治療研究事業の登録・管理・評価・情報提供に関する研究
課題番号
H16-子ども-009
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
加藤 忠明(国立成育医療センター研究所成育政策科学研究部)
研究分担者(所属機関)
- 原田正平(国立成育医療センター研究所成育医療政策科学研究室)
- 斉藤進(日本子ども家庭総合研究所)
- 掛江直子(国立成育医療センター研究所成育保健政策科学研究室)
- 佐々木りか子(国立成育医療センター病院皮膚科)
- 柳澤正義(日本子ども家庭総合研究所)
- 別所文雄(杏林大学医学部小児科)
- 内山聖(新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野)
- 森川昭廣(群馬大学医学部小児科)
- 石澤瞭(国立成育医療センター病院第一専門診療部)
- 藤枝憲二(旭川医科大学)
- 伊藤善也(日本赤十字北海道看護大学)
- 武井修治(鹿児島大学医学部保健学科)
- 杉原茂孝(東京女子医科大学附属第二病院小児科)
- 伊藤道徳(香川小児病院統括診療部)
- 小池健一(信州大学医学部小児科)
- 飯沼一宇(石巻赤十字病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
27,000,000円
研究者交替、所属機関変更
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研究報告書(概要版)
研究目的
小児慢性特定疾患治療研究事業(以下、小慢事業)を利活用して、小児慢性疾患の全国的な発生頻度や罹患率の概数に関して、経年的かつ地域別に把握・解析し、患児の効果的療育支援や治療、またQOL向上や経過判定等の研究データを作成する。また、行政上必要な研究データを提供する。
研究方法
平成10-16年度小慢事業で使用された医療意見書の電子データを、個人情報保護に十分配慮して集計解析したり、質問紙調査を実施したり、他の調査結果と比較等したりして、全国の疫学調査、縦断的解析を行った。
結果と考察
小慢事業の電子データを利活用し、疾患ごと、及び疾患群ごとの都道府県等別、男女別、診断時・発病時年齢別、症状別、検査結果別、合併症の有無別、経過別等に詳細に解析した。全国の小慢事業で現在、登録されている患児は延べ751,053人であり、悪性新生物、慢性腎疾患、ぜんそく、慢性心疾患、内分泌疾患、糖尿病、先天性代謝異常、血友病等血液疾患、神経・筋疾患の各疾患群の専門医が詳細に解析した。また、その電子データの信頼性を検討したり、その精度を高める方法を考案した。全国で20人以上登録された疾患名と登録数、及び100人以上登録された疾患の詳細をホームページに掲載した(http://www.nch.go.jp/policy/shoumann.htm)。小慢事業の法制化後の制度運営にあたり、対象疾患について必要な研究データを提供した。改正された医療意見書の内容を電子データとして入出力するソフトを作成した。今後の小慢事業のあり方に関連して、キャリーオーバー患者への医療や生活実態に関する調査研究を実施した。平成17年度の法制化を契機として、学校関係者向けの小児慢性疾患支援マニュアル、また医師向けの小児慢性疾患診療マニュアルを作成した。今後、法制化された小慢事業により、さらにより良い研究データが得られ、最終的には患児家族のQOL向上に結びつくことが期待される。
結論
平成10-16年度小慢事業に全国で登録された延べ751,053人の状況を疫学的に、縦断的に、また問題点を解析し、患児の効果的療育支援や治療、またQOL向上や経過判定等の研究データを作成した。
公開日・更新日
公開日
2007-02-27
更新日
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