文献情報
文献番号
200500388A
報告書区分
総括
研究課題名
地域における分娩施設の適正化に関する研究
課題番号
H15-子ども-004
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
岡村 州博(東北大学大学院医学系研究科周産期医学分野)
研究分担者(所属機関)
- 金山 尚裕(浜松医科大学産婦人科)
- 濃沼 信夫(東北大学大学院医学系研究科医療管理学)
- 星 和彦(山梨大学大学院医学工学総合研究部産婦人科)
- 石川 睦男(旭川医科大学附属病院)
- 和田 裕一(国立病院機構仙台医療センター産婦人科)
- 佐藤喜根子(東北大学医学部保健学科)
- 村上 節(東北大学大学院医学系研究科周産期医学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
7,840,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
各地域の実状と問題点を把握し、住民との対話の中で分娩と産科医師の集約を実現するためのモデルを提案する。
研究方法
研究方法
(1)北海道にて市民公開フォーラム「北海道のお産を考える」を開催した。
(2)静岡県東部地域の1次医療施設の産婦人科医師と2次医療施設での産婦人科医師による現状解析と今後の解決策をさぐるべく検討会を行った。
(3)仙台において産科セミオープン化システム作業部会を開催し、セミオープンシステムの実施要綱の作成、妊婦健診システムの再検討、妊婦共通診療ノートの作成、仙台市医師会と分娩施設の契約書作成をおこなった。医師、助産師、看護師を対象として「仙台市における産科オープン・セミオープンシステムに関する講演会」を開催し説明討議した。セミオープンシステムでの分娩予約状況とすでに出産した婦人に満足度について調査した。(4) 宮城県の病院で医療施設内助産施設の立ち上げ、問題点と今後について検討した。(5)病院の保険診療レセプトと自由診療請求明細書の提供を受け、病院の産婦人科医集約化、分娩を集約化した際の病院収益の変動についてシミュレーションを行った。
(1)北海道にて市民公開フォーラム「北海道のお産を考える」を開催した。
(2)静岡県東部地域の1次医療施設の産婦人科医師と2次医療施設での産婦人科医師による現状解析と今後の解決策をさぐるべく検討会を行った。
(3)仙台において産科セミオープン化システム作業部会を開催し、セミオープンシステムの実施要綱の作成、妊婦健診システムの再検討、妊婦共通診療ノートの作成、仙台市医師会と分娩施設の契約書作成をおこなった。医師、助産師、看護師を対象として「仙台市における産科オープン・セミオープンシステムに関する講演会」を開催し説明討議した。セミオープンシステムでの分娩予約状況とすでに出産した婦人に満足度について調査した。(4) 宮城県の病院で医療施設内助産施設の立ち上げ、問題点と今後について検討した。(5)病院の保険診療レセプトと自由診療請求明細書の提供を受け、病院の産婦人科医集約化、分娩を集約化した際の病院収益の変動についてシミュレーションを行った。
結果と考察
産婦人科医師は分娩という最もリスクの高い医療を担わなければならず、産婦人科医の高齢化、リスクの高さから分娩とり扱いをやめたり、ローリスク分娩のみを扱う産婦人科医師の比率が増加してきた。これに伴い産科二次医療にたずさわる医師はさらに過酷な勤務環境にさらされることとなり、心身ともに疲弊し、辞めていくという悪循環に陥っている。この状況を打開するために、各地で様々な取り組みが行われている。しかし、郡部と都市ではその手段を異ならなければ実現は不可能であることが分かる。都会型としては仙台に於いて行われ成功しているセミオープンシステムを介した病病、病診連携のシステムがモデルとなり、郡部においては総合周産期医療センターを包含した広域のシステム構築を計らなければならない。
結論
分娩施設の集約化には地域の現状にあったシステムを構築することが必要であり、都市型と地方型を提案した。今後は地域の住民の同意の下にシステムを如何に稼働するか、そして個々の地域にあった修正を施しながら集約化することが肝要である。
公開日・更新日
公開日
2006-09-20
更新日
-