慢性閉塞肺疾患に対する漢方治療の有用性評価

文献情報

文献番号
200500386A
報告書区分
総括
研究課題名
慢性閉塞肺疾患に対する漢方治療の有用性評価
課題番号
H17-長寿-027
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
福地 義之助(順天堂大学医学部呼吸器内科学)
研究分担者(所属機関)
  • 植木 純(順天堂大学医療看護学部)
  • 永井 厚志(東京女子医科大学第一内科)
  • 杉山 幸比古(自治医科大学呼吸器内科)
  • 三嶋 理晃(京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学)
  • 相澤 久道(久留米大学医学部第一内科)
  • 一ノ瀬 正和(和歌山県立医科大学第三内科)
  • 中山 勝敏(東北大学大学院医学系研究科老年・呼吸器病態学)
  • 宮田 健(熊本大学大学院医学薬学研究部)
  • 巽 浩一郎(千葉大学大学院医学研究院加齢呼吸器病態制御学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究【若手医師・協力者活用に要する研究】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
15,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、全身性疾患であり、呼吸器悪液質という栄養障害を呈する。その発症機序・炎症病態は明らかではない。漢方補剤の一つである補中益気湯は、現代医学の薬剤では代替のできない、食欲不振の改善・体力気力の快復・免疫能の改善という独特の作用機序を有する薬剤である。本研究では、COPDに対する、補中益気湯の有用性の確立を目的とする。
研究方法
COPDの病態解析を多施設で行う。さらに、COPDの栄養障害に対して、補中益気湯投与による多施設共同、無作為比較試験を行う。全国規模の研究であり、同じプロトコール研究を2年間施行し、最終年度に結論を導き出す。本年は2年目であり、データ収集に加え、データ解析を行う。
結果と考察
COPDに対する補中益気湯の臨床的有用性の評価を、多施設共同、無作為比較試験の形で進行中である。平成18年1月の時点で、6ヶ月の経過観察治療を終了しえた、解析可能対象症例は43症例であった。この時点で、明確な結論は出ていないが、途中解析結果では、補中益気湯投与により、気虚の状態、臨床症状の改善が得られ、栄養状態・炎症病態の改善が得られることが示唆されている。
結論
COPDに対する補中益気湯の臨床的有用性の評価を、多施設共同、無作為比較試験の形で進行中である。平成18年1月の時点で、6ヶ月の経過観察治療を終了しえた、解析可能対象症例は43症例であった。この時点で、明確な結論は出ていないが、途中解析結果では、補中益気湯投与により、気虚の状態、臨床症状の改善が得られ、栄養状態・炎症病態の改善が得られることが示唆されている。

公開日・更新日

公開日
2007-03-14
更新日
-