文献情報
文献番号
200500365A
報告書区分
総括
研究課題名
寝たきりの主要因に対する縦断介入研究を基礎にした介護予防ガイドライン策定研究
課題番号
H16-痴呆・骨折-013
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
鳥羽 研二(杏林大学医学部高齢医学教室)
研究分担者(所属機関)
- 松田 晋哉(産業医科大学公衆衛生学)
- 松林 公蔵(京都大学東南アジア研究センター)
- 高橋 泰(国際医療福祉大学医療福祉学部医療経営管理学科)
- 西永 正典(高知大学医学部老年病科)
- 秋下 雅弘(東京大学大学院医学研究科加齢医学講座・老年医学)
- 山田 思鶴(老人保健施設まほろばの郷)
- 櫻井 孝(神戸大学医学部老年内科学)
- 中山 勝敏(東北大学病院老年医学)
- 鈴木 裕介(名古屋大学医学部附属病院老年科・老年医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究【痴呆・骨折臨床研究(若手医師・協力者活用に要する研究を含む)】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
36,016,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
寝たきり高齢者が100万人を越え大きな国民的課題であるが、最近の東京都の調査では、脳卒中や骨折などの後、そのまま寝たきりになるのは3分の1に過ぎず、残りは寝たきりの直接間接の原因や寝たきりになっていく過程が不明なままである。 本研究では機能低下プロセスの解明と、これに立脚した医療福祉政策として実現可能な有効性のある介護予防のガイドラインの策定を目的とする。
研究方法
1)転倒ハイリスク者発見のための問診表(転倒スコア)の開発(2500名)
2)運動継続者の大規模縦断解析、体操会員6000名
ADL、認知機能、うつ、自立、交流、運動機能の36項目からなる「活力度調査票」調査
3)地域在住高齢者における食品摂取状況と活力度との関連についての調査
2)運動継続者の大規模縦断解析、体操会員6000名
ADL、認知機能、うつ、自立、交流、運動機能の36項目からなる「活力度調査票」調査
3)地域在住高齢者における食品摂取状況と活力度との関連についての調査
結果と考察
1)5項目の「転倒スコア」(過去転倒、歩行速度の低下、円背、杖の使用、5種類以上の服薬)を開発し、70%以上の感度、特異度を有するなど有用性を確認した。身体要因と環境要因を兼ね備えた転倒調査票は世界でも初めてであり、地域差を踏まえた介護予防事業での応用が課題である
2)高齢者に対する運動教室縦断研究:運動機能、IADL、交流、うつ、転倒率の改善
運動は抑鬱、生活自立、交流の改善をもたらし、認知機能低下にも効果が期待される。持続性、安全性を担保する要因解析が課題。
3)認知機能は魚摂取が多い人で高く、塩辛いものが好きな人で低く、抑鬱は卵の摂取が多い人で低い
2)高齢者に対する運動教室縦断研究:運動機能、IADL、交流、うつ、転倒率の改善
運動は抑鬱、生活自立、交流の改善をもたらし、認知機能低下にも効果が期待される。持続性、安全性を担保する要因解析が課題。
3)認知機能は魚摂取が多い人で高く、塩辛いものが好きな人で低く、抑鬱は卵の摂取が多い人で低い
結論
転倒の危険因子を解析し、運動による活力の向上を認めた。
栄養因子を踏まえ、介護予防ガイドラインの骨格になりうる成果と考えられる。
栄養因子を踏まえ、介護予防ガイドラインの骨格になりうる成果と考えられる。
公開日・更新日
公開日
2006-05-01
更新日
-