データベース利用による訪問看護サービス評価の開発

文献情報

文献番号
200500339A
報告書区分
総括
研究課題名
データベース利用による訪問看護サービス評価の開発
課題番号
H17-長寿-029
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
荒井 由美子(国立長寿医療センター 研究所 長寿政策科学研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 工藤 啓(宮城大学大学院 看護学研究科)
  • 池田 学(愛媛大学 医学部 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究 【長寿科学総合研究分野】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
6,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、開発済みの在宅ケアの質評価尺度を組み込んだ訪問看護記録の統一様式を作成し、さらにこれをもとにした「国立長寿医療センター方式訪問看護データベース入力支援システム」の開発・実用化を行うことを目的とした。
研究方法
O市医師会訪問看護ステーションの管理者ならびに訪問看護スタッフらとの協議の上、システム開発会社とともにシステム開発を行った。本システムは、1)利用者基礎情報マスタ、2)訪問看護・リハビリ記録書(日々の訪問看護・リハビリの記録)、3)訪問看護・リハビリ報告書(訪問看護・リハビリの実施内容と利用者の状態に関する主治医への報告文書)、の3点を主要構成要素とした。さらに、開発されたシステムをO市医師会訪問看護ステーションに試験導入し、スタッフに対する講習会を行った。
結果と考察
利用者基礎情報マスタには、利用者の病名、要介護度、利用中のサービスなどが網羅された。記録書については、血圧、体温などのバイタルサインや、援助内容、処置内容が網羅された。報告書については、Home Care Quality Assessment Index (HCQAI;荒井ら、日老医誌2005; 42(4),432-443.)のうち、「不適切処遇」「適切な着衣」「衛生と介助」「ADL」「粗大運動」「認知」「麻痺」「視聴覚」の項目に、幻覚・妄想、抑うつなどの精神症状に関する評価項目を追加した内容が組み込まれた。そのほか、利用者基礎情報マスタと報告書ならびに記録書との連動、入力補助機能の充実などにより、全体として入力が容易なシステムが開発された。今後は、試験導入した訪問看護データベース入力支援システムの問題点を検証し、それらの問題点をふまえてシステムを改善し、日常の訪問看護業務における継続運用に耐えうるかどうかを検証していくことが必要である。
結論
以上により、「国立長寿医療センター方式訪問看護データベース入力支援システム」が開発された。今後は、本システムをさらに改善し、日常の訪問看護業務における実用可能性を検証していくことが課題である。

公開日・更新日

公開日
2006-04-04
更新日
-