文献情報
文献番号
200500283A
報告書区分
総括
研究課題名
介護サービスと類型化された要介護状態像との相互関連に関する研究
課題番号
H17-長寿-015
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
筒井 孝子(国立保健医療科学院福祉サービス部)
研究分担者(所属機関)
- 宮野 尚哉(立命館大学理工学部マイクロ機械システム工学科)
- 西村秋生(国立保健医療科学院国際協力室 )
- 齋藤 安彦(日本大学大学院総合科学研究科)
- 兼板佳孝(日本大学医学部社会医学講座公衆衛生学部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究 【長寿科学総合研究分野】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
17,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、第1に、要介護認定データを用いて、わが国の要介護高齢者の状態像を分類し、その特徴を示す。第2に、この分類された高齢者の状態像と介護サービスとの関係を明らかにする。第3に、要介護度が重度化するまでの期間(推移)に関する検討を行う。第4に、新たな分析として、初回認定における高齢者分類が認定後の予後として、要介護度が改善するのか、あるいは維持、悪化するのかといった分析を実施し、状態像による高齢者分類が高齢者の要介護度の推移とどのような関係があるかを明らかにすることである。
研究方法
初年度の研究においては、まず全国の市町村から収集されたわが国を代表する要介護認定データ情報である22,356,876名のデータと彼らに提供されていた介護サービスのデータを同時に収集し、これら2つのデータをマージしたデータベースを創った。
本研究では、この新たに創られたデータベースを用いて、わが国で介護保険制度を利用している高齢者の状態情報と彼らに提供されている介護サービスに関する情報を分析した。
さらに、本研究では、要介護高齢者の認定情報から共通点を分析し、要介護状態の典型パターン(高齢者の状態像による類型化)を抽出するための新たな数理モデルの開発を実施した。
本研究では、この新たに創られたデータベースを用いて、わが国で介護保険制度を利用している高齢者の状態情報と彼らに提供されている介護サービスに関する情報を分析した。
さらに、本研究では、要介護高齢者の認定情報から共通点を分析し、要介護状態の典型パターン(高齢者の状態像による類型化)を抽出するための新たな数理モデルの開発を実施した。
結果と考察
分析の結果、介護サービスの組み合わせ数は、21,637種類あったが、その多くは、単一のサービス利用であった。例えば、これらのサービス提供の組み合わせにおいて、最も多い人数を有していたのは、介護老人福祉施設の利用で、3,046,043名が利用していた。全体としては、要介護高齢者に提供されているサービスの種類は、1種類が多かった。
また、高齢者類型については、全国から収集されたデータセットからランダムに抽出された1000例の要介護認定情報に適用したところ、3つの代表的典型パターンが現れた。
また、高齢者類型については、全国から収集されたデータセットからランダムに抽出された1000例の要介護認定情報に適用したところ、3つの代表的典型パターンが現れた。
結論
本研究では、第1に、わが国の要介護高齢者の状態像を示す身体的、精神的、心理的情報を分析し、その特徴を示した。
第2に、高齢者の状態像を反映した現行の要介護度別に提供されている介護サービスの種類とその量を明らかにした。
第3に、要介護度が重度化するまでの期間を算出できるモデルを検討し、制度評価のための新たな指標の開発を行った。
第4に、要介護認定ネットワークを通じて収集された要介護高齢者の状態情報を用いて、これらをパターン化するための数学的なモデルを研究し、これを用いた要介護高齢者の類型を示した。
第2に、高齢者の状態像を反映した現行の要介護度別に提供されている介護サービスの種類とその量を明らかにした。
第3に、要介護度が重度化するまでの期間を算出できるモデルを検討し、制度評価のための新たな指標の開発を行った。
第4に、要介護認定ネットワークを通じて収集された要介護高齢者の状態情報を用いて、これらをパターン化するための数学的なモデルを研究し、これを用いた要介護高齢者の類型を示した。
公開日・更新日
公開日
2006-04-13
更新日
-