シュガーチップを用いた検査・診断技術の開発

文献情報

文献番号
200500212A
報告書区分
総括
研究課題名
シュガーチップを用いた検査・診断技術の開発
課題番号
H17-ナノ-003
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
隅田 泰生(国立大学法人鹿児島大学 大学院理工学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 堂浦 克美(国立大学法人東北大学 医学系研究科)
  • 奥野 寿臣(兵庫医科大学)
  • 片桐 秀樹(国立大学法人東北大学 医学系研究科)
  • 石田 秀治(国立大学法人岐阜大学 応用生物科学部)
  • 加藤 啓子(大阪府立大学 生命環境化学研究科)
  • 山田 雅雄(㈱モリテックス ナノ・バイオサイエンス研究所)
  • そべーる まいける(ワシントン大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 萌芽的先端医療技術推進研究【ナノメディシン分野】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
45,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、ナノメーターの大きさを持ち生体内で多彩な機能を示し、生命現象に不可欠な役割を有するオリゴ糖鎖とその作用相手である蛋白質や細胞との結合相互作用の迅速解析を可能にしたナノバイオデバイス「シュガーチップ」及び糖鎖固定化金ナノ粒子「SGNP」を、各種疾患の迅速な検査・診断や病原因子の解明といった先端医療技術の開発に応用し、簡便迅速診断技術や新しい薬剤の開発のためのスクリーニング技術を確立することを目的とする。
研究方法
新規オリゴ糖鎖を順次合成してシュガーチップ並びにSGNPのバリエーションをあげつつ、それらバイオデバイスを用いて(i) ウイルス感染及び癌疾患と細胞表層オリゴ糖、 (ii) 糖尿病の病因関連蛋白質、 (iii) 血液凝固因子、(iv)神経コンフォメーション病等脳疾患時に出現する病因関連蛋白質について解析した。また同時に、(v)ナノテクノロジーを用いたハイスループット型測定機器の開発も行った。
結果と考察
約50種の糖鎖リガンド複合体ライブラリーの調製を終了させ、それらをチップ化してシュガーチップを作製し、ハイスループットスクリーニング技術や迅速検査・診断法の開発を目指した実験を行った。SPR/MS 連続分析という糖鎖結合因子を迅速に同定する高効率手法を考案した。シアル酸含有糖鎖の精密合成を進めた。鶏卵由来のシアル酸含有八糖ならびにシアリルラクトースをチップ化して、A型インフルエンザウイルス3株に対して結合特性を検討し、株によって異なる結合特性がある傾向を認めた。糖尿病性網膜症・神経障害・動脈硬化症をそれぞれ有する患者と有しない糖尿病患者より血清を採取し、20種のシュガーチップを用いて結合特異性を検討し、それぞれ結合パターンが異なる傾向が認められた。異常型プリオン蛋白を発現する持続感染細胞の細胞溶解液を用いてヘパリンチップを用いて検討したところ、試料前処理を改善することによって、対照と比べて明確に強いシグナルが得られた。てんかん発作獲得前後のマウス大脳皮質、視床、海馬を用いてDNAアレイで解析し、糖鎖修飾関連酵素や糖鎖結合因子遺伝子の著しい発現の増減を見出し、シュガーチップに固定化する糖鎖構造の選定を容易とした。金微粒子の局在プラズモン現象を応用した光ファイバー型簡易検査・測定装置の開発を進めた。
結論
それぞれ次年度以降に継続して研究を続けることによって、目標とする疾病の迅速検査・診断法を開発することが可能であると考えられるデータを得た。

公開日・更新日

公開日
2006-06-28
更新日
-