月経血・末梢血および臍帯血由来の間葉系幹細胞の提供システムのすみやかな確立と成育疾患への適応

文献情報

文献番号
200500186A
報告書区分
総括
研究課題名
月経血・末梢血および臍帯血由来の間葉系幹細胞の提供システムのすみやかな確立と成育疾患への適応
課題番号
H16-再生-009
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
梅澤 明弘(国立成育医療センター研究所 生殖医療研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 室井 一男(自治医科大学 血液学)
  • 武田 伸一(国立精神・神経センター神経研究所 分子生物学)
  • 落合 淳志(国立がんセンター研究所支所 臨床腫瘍病理部)
  • 望月 直樹(国立循環器病センター研究所 分子循環器病学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 ヒトゲノム・再生医療等研究【再生医療研究】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
間葉系幹細胞は、神経幹細胞、造血幹細胞と共に再生医療という治療戦略の重要な一翼を担い、骨髄細胞と共に細胞治療における事実上の標準となっている。骨髄由来間葉系細胞の寿命延長を可能とした「ストレスのない培地 (Stress-free medium)」の開発経験に基づき、ヒト間葉系細胞を増殖させ、細胞治療が有効とされる疾病に対する新たな細胞治療法を開発する。
研究方法
本申請は基盤的な開発研究であり、ヒト細胞が多分化能を有する状態を保つ培養条件、方法を確立し、それらの細胞に細胞寿命の延長をはかり、移植に必要な細胞量を確保する。
結果と考察
1)ヒト細胞を移植することによる細胞治療戦略の確立, 2)ヒト細胞の寿命延長、増殖法の研究から得られる結果に基づく情報の蓄積、臨床への探索的研究への着手が必要であり、ヒト細胞を薬品、医療機器の範疇としてとらえ米食品医薬品局(FDA)基準を指標とする、細胞提供システムの確立、ならびにそれらの方法の安全性、科学性、倫理性を確立したうえで、再生医療を具体的に推進するために「細胞移植供給源としてのヒト細胞提供に関するシステム構築」を目指すことが肝要である。
結論
ヒト細胞の増殖をコントロールし移植への系を確立することは移植医療の新たなパラダイムの獲得につながり、さらに成育疾患は細胞移植の最もよい対象となる。

公開日・更新日

公開日
2006-07-20
更新日
-