文献情報
文献番号
200500149A
報告書区分
総括
研究課題名
アトピー性疾患の疾患感受性遺伝子同定に関する研究
課題番号
H17-ゲノム-001
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
有波 忠雄(筑波大学大学院人間総合科学研究科社会環境医学専攻遺伝医学分野)
研究分担者(所属機関)
- 野口恵美子(筑波大学人間総合科学研究科遺伝医学分野)
- 玉利真由美(理化学研究所アレルギー体質関連遺伝子研究チーム)
- 斎藤 博久(国立成育医療センター研究所免疫アレルギー研究部)
- 鈴木 洋一(千葉大学大学院医学研究院環境医学講座公衆衛生学)
- 大塚 藤男(筑波大学人間総合科学研究科皮膚病態医学分野)
- 柴崎 正修(筑波技術大学小児科)
- 荒川 浩一(群馬大学小児生態防御学)
- 前仲 勝実(九州大学生体防御医学研究所ワクチン開発構造生物学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 ヒトゲノム・再生医療等研究【ヒトゲノム遺伝子治療研究】
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
24,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
日本人アトピー性皮膚炎、花粉症の患者家系と症例対照サンプルを用いて関連遺伝子多型を発見し、別のパネルで関連を追認することにより、より確かな疾患感受性遺伝子を同定することを目的とする
研究方法
日本人アトピー性皮膚炎患者および花粉症家系および症例対照サンプルを用いてSNPによる全ゲノム連鎖解析を行い、続いて、連鎖領域のデンスマッピングをおこない関連の認められたSNPsを検出する。関連が見られたSNPsについては独立したケースコントロールサンプルを用いて、結果を追認する。さらに疾患特異的な組織を用いた網羅的発現解析を加え疾患発症のパスウェイを同定する。
結果と考察
アトピー性皮膚炎では、94家系127同胞対、324人の全ゲノム連鎖解析要の家系を収集した。連鎖解析の結果を確認するための独立サンプル(アトピー性皮膚炎600:非アトピーコントロール600)はすでに収集すみである。SNPタイピングは 50家系83罹患同胞対192人の全ゲノム連鎖解析が終了し、残りを解析中である。
花粉症については、一次解析ゲノムワイド関連解析用の10万SNP用のスギ花粉症サンプル100検体は既に収集すみである。全ゲノム関連解析の結果を追認するための独立サンプル(花粉症600:非アトピーコントロール600)はすでに収集すみである。コントロール200サンプルについてはすでにタイピングは終了している。また花粉症患者下鼻甲介由来の線維芽細胞を用いた網羅的遺伝子解析(花粉症10、コントロール7)を行い花粉症患者由来の細胞で発現が上昇または低下している複数の遺伝子を同定した。
花粉症については、一次解析ゲノムワイド関連解析用の10万SNP用のスギ花粉症サンプル100検体は既に収集すみである。全ゲノム関連解析の結果を追認するための独立サンプル(花粉症600:非アトピーコントロール600)はすでに収集すみである。コントロール200サンプルについてはすでにタイピングは終了している。また花粉症患者下鼻甲介由来の線維芽細胞を用いた網羅的遺伝子解析(花粉症10、コントロール7)を行い花粉症患者由来の細胞で発現が上昇または低下している複数の遺伝子を同定した。
結論
アトピー性皮膚炎:平成18年4月に解析が終了するアトピー性皮膚炎の全ゲノムSNP連鎖解析の結果を元に連鎖領域の高密度SNP関連解析を行いさらには独立したサンプルにおける結果の追認を行って、リスク遺伝子を同定する。また平成18年度内に施行予定のアトピー性皮膚炎の皮膚組織の網羅的遺伝子発現解析の結果をあわせてSNP情報と発現情報を総合的に検討することにより、平成18年度内の疾患関連遺伝子の同定を行う。
花粉症:平成18年度に施行する花粉症のゲノムワイド関連解析によりリスク遺伝子を抽出をし、独立したサンプルで確認する。さらに平成17年度に得られた網羅的遺伝子発現解析の結果とあわせて花粉症患者に発現が上昇または低下している疾患関連遺伝子の候補を同定する。
花粉症:平成18年度に施行する花粉症のゲノムワイド関連解析によりリスク遺伝子を抽出をし、独立したサンプルで確認する。さらに平成17年度に得られた網羅的遺伝子発現解析の結果とあわせて花粉症患者に発現が上昇または低下している疾患関連遺伝子の候補を同定する。
公開日・更新日
公開日
2006-05-10
更新日
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