文献情報
文献番号
200501398A
報告書区分
総括
研究課題名
健康フロンティア戦略における保健師配置基準の策定に関する研究
課題番号
H17-特別-052
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
伊藤 雅治(社団法人 全国保健センター連合会)
研究分担者(所属機関)
- 尾島 俊之(自治医科大学・公衆衛生学)
- 筒井 孝子(国立保健医療科学院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
4,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
保健師配置基準に関する研究は、H5年度、H11年度にそれぞれ報告があるものの、介護保険制度の導入や市町村合併の進行、市町村財政状況の悪化等、近年、状況は大きく変化している。生活習慣病対策強化や、健康フロンティア戦略を効果的に推進するためには、新たな配置基準の策定が求められることから、その基礎を研究することを目的とした。
研究方法
研究期間をH17年12月27日?H18年3月31日とし、配置基準全般の比較分析、事例調査に基づいた保健師活動の実態分析、帰納法による配置基準の検討、及び保健師の適正配置に関する基礎的、理論的考察を加えた。
結果と考察
保健師の実態調査に基づいた広範な実態分析では、保健師自身が業務の中核と考えているのは、「個別事例への介入」と「健康づくり」であった。また人口規模別保健師の活動パターン分析の結果、住民一人当たりに提供される保健師のサービス提供時間は、人口規模が大きくなるほど減少し、最大で46.8倍の格差があった。また15項目の調査から連携活動評価得点を算出し、市町村の連携活、動評価得点群別に住民に提供される保健活動時間を分析した結果、連携得点が高い市町村では、得点が低い市町村に比較して1.8倍の時間を住民一人当たりに提供していた。
一方、現在の保健師数、保健師活動量を基礎として、帰納的方法による配置基準の算定では回帰分析から、一般市町村と保健所設置市の人口規模別の配置基準案及び、人口規模の他、面積の大きな市町村の加算を行う補正係数も示した。その結果、中位基準:平均(高位基準:+標準偏差、先進的基準:+2×標準偏差、低位基準:-標準偏差)は、例えば、人口1万人の一般市町村では4.7人(6.8人、10人、3.2人)、人口10万人の一般市町村では18人(26人、38人、12人)などと算定された。
また、基本的な考え方として、保健師が社会の要請に応えるためには、業務をコア業務と周辺業務という概念で整理し、コア業務についてはアウトソーシングすべきではないという整理をすべきであると考えられた。
一方、現在の保健師数、保健師活動量を基礎として、帰納的方法による配置基準の算定では回帰分析から、一般市町村と保健所設置市の人口規模別の配置基準案及び、人口規模の他、面積の大きな市町村の加算を行う補正係数も示した。その結果、中位基準:平均(高位基準:+標準偏差、先進的基準:+2×標準偏差、低位基準:-標準偏差)は、例えば、人口1万人の一般市町村では4.7人(6.8人、10人、3.2人)、人口10万人の一般市町村では18人(26人、38人、12人)などと算定された。
また、基本的な考え方として、保健師が社会の要請に応えるためには、業務をコア業務と周辺業務という概念で整理し、コア業務についてはアウトソーシングすべきではないという整理をすべきであると考えられた。
結論
今後、コア業務と周辺業務の整理、アウトソーシングに対する考え方をはじめ、さまざまな要素を加味・検討し、基準をまとめる必要がある。
公開日・更新日
公開日
2007-11-07
更新日
-