産科・小児科に係る年齢別・疾患別医療費の正確な収支計算と、これに基づく診療報酬上の適正評価のあり方に関する研究

文献情報

文献番号
200501391A
報告書区分
総括
研究課題名
産科・小児科に係る年齢別・疾患別医療費の正確な収支計算と、これに基づく診療報酬上の適正評価のあり方に関する研究
課題番号
H17-特別-040
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
福重 淳一郎(福岡市立子ども病院・感染症センター)
研究分担者(所属機関)
  • 土田 昌宏(茨城県立こども病院)
  • 松下 竹次(国立国際医療センター)
  • 秋山 昌範(東京医科大学医療情報学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
産科・小児科に係る年齢別・疾患別医療費について、国立国際医療センターのLeafシステムを活用して正確な収支計算を行い、正確な収支計算の結果に基づき、診療報酬上の適正評価のあり方について提言する。
研究方法
①小児科については特に年齢(階級)別に検討をおこなった。②収支計算に当たっては、従来の配賦(按分)による方法ではなく、Leafによる、直接的な把握方法を用いた。③ ②の結果に基づき、配賦法と直接法との比較を行った。④同様に茨城県立こども病院についても検討を行った。
結果と考察
①他の診療科と比較して、「直課」と「配賦」の両方式による差異は大きいといえる。②年齢群別の原価分析では、小児領域(0歳~15歳)の年齢群と一般の年齢群での原価差異が顕著に現れ、小児科領域での注射薬品使用の不採算性が裏付けられる結果となった。③また、小児科には、他科と比較して月ごとでの原価の変動が大きく、なんらかの季節変動要因(疾病など)が推察されたものの、月ごとの入院患者の疾患構成データを得られなかったことや、患者数の母集団が少ないことによる、個々の症例の影響力が大きく、傾向値を得るには到らなかった。④本研究では、患者に対する疾患のデータの取得が困難であったが、今後の研究にて、季節変動要因も含めて調査していくべきである。⑤今回の研究では、注射薬品原価部分について、年齢との相関性、すなわち注射における小児の不採算性を明らかにすることが出来、これまで推測でしか語られていなかった事実について、根拠を持って示すことが出来た。
結論
小児科は、他の診療科と比較して、「直課」と「配賦」の両方式による差異は大きいといえる。年齢群別の原価分析では、小児領域(0歳~15歳)の年齢群と一般の年齢群での原価差異が顕著に現れ、小児科領域での注射薬品使用の不採算性が裏付けられる結果となった。今回の研究では、注射薬品原価部分について、年齢との相関性、すなわち注射における小児の不採算性を明らかにすることが出来、これまで推測でしか語られていなかった事実について、根拠を持って示すことが出来た。

公開日・更新日

公開日
2006-11-15
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200501391C