難治性疾患に関する有効な治療法選択等のための情報収集体制の構築に関する研究

文献情報

文献番号
200500121A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性疾患に関する有効な治療法選択等のための情報収集体制の構築に関する研究
課題番号
H17-特別-029
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
工藤 翔二(日本医科大学第四内科)
研究分担者(所属機関)
  • 永井正規(埼玉医科大学公衆衛生学・疫学)
  • 宮坂信之(東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科)
  • 木内貴弘(東京大学医学部附属病院大学病院医療情報ネットワーク研究センター)
  • 針谷正祥(東京医科歯科大学臨床試験管理センター)
  • 伊藤高司(日本医科大学情報科学センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
特定疾患研究事業は根本的な治療法が確立しておらず、かつ後遺症を残すおそれが少なくない進行性かつ不可逆的変性を来す難治性疾患に対して、重点的・効率的な研究を促し、進行の阻止、機能回復・再生を目指した画期的な診断・治療法の開発を行い、患者のQOLの向上を図ることを目的として展開されてきた.その結果、難治性疾患の診断・治療等臨床に係る科学的根拠を集積・分析し、医療に役立てられており、また、重点研究等により見いだされた治療方法等を臨床調査研究において実用化につなげる等治療法の開発といった点において一定の成果を揚げてきた.すなわち、難治性疾患の対象である121疾患については、医学、医療の進歩に伴い予後は改善しつつある.しかし一方で、疾患横断的な治療効果の評価が必ずしも十分とは言い難い.本研究では121疾患の横断的評価システムの構築を目指し、適正な難病研究事業の一助となす事を目標とした.

研究方法
1.難治性疾患定点観測のデータフォーマットの検討
難治性疾患臨床調査研究班で独自に作成している既存の患者登録データベースシステムのデ一タフォーマットの活用方法について検討
その際121疾患について疾患横断的な治療効果の評価(患者の医療の重症度、ADL、治療の内容、治療の効果等)を行うための具体的指標について検討


2.難治性疾患定点観測体制の構築に向けた検討
 121の難治性疾患の登録システム(患者数:は医療費公費負担制度のある45疾患では約5 0万人)のデータフォーマットを作成し、疾患別生存率、治療の有効性、安全性の評価に加えて、医療費等の状況を把握するために最も適した定点観測システム構築の検討を行う。
結果と考察
121疾患すべてを対象とし、調査は難治性疾患克服研究事業の主任研究者すべてに、定点観測依頼を行うことに決定した.生命予後、ADL/QOLなど生活指標とに大別し、異なる疾患の個別指標を考慮しつつも、共通指標に重点を置き、日常診療の中で実行可能性を勘案し、具体的調査項目の選定を開始した.
結論
121疾患の共通評価指標を選定し、定点観測医療機関の選定を開始した.Web入力システムなど、ハード面の構築を次年度以降推進する.

公開日・更新日

公開日
2010-07-21
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200500121C