臨床研究登録制度の今後のあり方に関する研究

文献情報

文献番号
200500109A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究登録制度の今後のあり方に関する研究
課題番号
H17-特別-021
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
丹後 俊郎(国立保健医療科学院 技術評価部)
研究分担者(所属機関)
  • 木内 貴弘(東京大学医学部附属病院 医療情報ネットワーク研究センター)
  • 太田 福子((財)日本医薬情報センター)
  • 伊藤 澄信(独立行政法人国立病院機構)
  • 西川 正子(国立保健医療科学院)
  • 山岡 和枝(国立保健医療科学院)
  • 横山 徹爾(国立保健医療科学院)
  • 遠藤 弘良(国立保健医療科学院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
28,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国で実施される臨床研究が研究開始前に登録され、その成績が結果の如何に関わらず必ず公表され、治療効果が正確にかつ精度よく推定され、適切な医療技術の評価、治療法選択の適切な意思決定につながる一連のプロセスの中における臨床研究登録制度のあり方と登録された情報を容易に検索できるポータル・サイトを検討する。
研究方法
研究は次の4項目について行った:1)日本の3つの既存登録センター(UMIN、日本医師会、JAPIC)それぞれの立場からの臨床研究登録制度のあり方の検討、2)WHOで進めている国際臨床試験登録プラットフォームのめざす登録制度のあり方の検討、3)日本および世界で稼動中の臨床試験登録システムを広報し、登録情報を検索できるポータル・サイトの基本設計、4)日本のデータ・マネジメントセンターの在り方の検討。
結果と考察
UMINの登録項目は現行で十分であり、日本医師会、JAPICの登録項目も若干の整備をすればWHOのMTRDS(Minimum Trial Registration Data Set)に対応できることがわかった。しかし、いずれのセンターにおいてもWHOに認証される登録センターの要件に適合するには、登録データの質を保証する機能が必要であると考えられた。ポータルサイトの開発においては、一般市民への情報提供として、公共性の高いインターネットを採用するが、システムのセキュリティと情報の取扱については費用対効果を考慮し基本設計を行った。一般市民への広報については、臨床試験登録情報の公開内容の理解を助ける教育を中心に構成するという方向性を提案した。
結論
既存の登録センターとしては、WHOの提案するMTRDSを念頭にいれつつ各登録センターの充実を図っていく。また、開発すべきポータルサイトとの機能しては、3つの登録センターの性格の違いから、登録項目の統一を図ることなく、各登録センターの項目をそのまま取り入れて表示するシステムとするが、検索方法については可能な限り共通化の方向で検討する。ただ、既存の登録センターの登録データの質を保証する方法については将来の検討課題である。

公開日・更新日

公開日
2006-10-17
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200500109C