途上国への適切な社会保障システム導入と各国間連携の推進方策に関する研究

文献情報

文献番号
200500074A
報告書区分
総括
研究課題名
途上国への適切な社会保障システム導入と各国間連携の推進方策に関する研究
課題番号
H17-国際-002
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
森山 幹夫(国立国際医療センター国立看護大学校)
研究分担者(所属機関)
  • 竹尾 惠子(国立国際医療センター国立看護大学校)
  • 川口 典男(信州大学医学部)
  • 中原 俊隆(京都大学医学部)
  • 真屋 尚生(日本大学大学院商学研究科)
  • 高久保 豊(日本大学商学部)
  • 芝村 良(日本大学商学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 社会保障国際協力推進研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
途上国の社会保障制度整備について、その国の支援に資するために、まず各国の社会保障制度整備の実情について指導者層からヒアリングを行うとともに、日本の社会保障整備の歴史を踏まえて反省点などを考察する。その上で各国の支援策の基本方針を考える。
研究方法
日本の社会保障の全体像とその背景となる社会経済状況について実態をまとめ、それを途上国の約20カ国の指導者層からヒアリングを行ったニーズなどを基に概観し、社会保障制度とその背景の少子高齢化や経済情勢を踏まえた全体像を明らかにした。
結果と考察
途上国に対して日本の経験を伝達することにより、少子高齢化さらには人口減少社会に至る道筋を各国が認識し、自分の問題として捉えることになる端緒であった。これを基に諸外国の社会保障指導者などと会議を行うときに実践的に議論を進め、社会保障制度整備の状況に応じ、日本の社会保障制度の経験、技術をきめ細かに伝達することを考えている。これは日本への理解の深化と安全保障にも有効である。途上国の社会保障制度構築への支援のために日本の社会保障の歴史と問題点を伝達するほか、それぞれの国の歴史、産業の状況、発達程度等によって欧米が行ったのとは異なる手法でオーダーメイドの制度構築支援を行うという考えは良い方向と思っている。
結論
日本の少子高齢化の経験、それが社会保障に与える影響、最近の社会保障の改革の流れ、最新の手法である尊厳という概念の伸展や利用者主役からクリティカル・パス、危機管理に至るまでの経験さらには今年度は人材育成に重点を置くことにしていたので、看護養成が複雑化していることの問題点や臨床検査などのコメディカルの状況や労働政策などは日本にとっても引き続き考えなければならないことであり、この苦悩の経験は財産であり、途上国にとっても貴重な情報であろう。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)