家庭用品中化学物質のリスク評価に関する総合研究

文献情報

文献番号
200401265A
報告書区分
総括
研究課題名
家庭用品中化学物質のリスク評価に関する総合研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
安藤 正典(武蔵野大学 薬学部 薬学研究室)
研究分担者(所属機関)
  • 神野 透人(国立医薬品食品衛生研究所 環境衛生化学部)
  • 嵐谷 奎一(産業医科大学 産業保健部)
  • 長野 嘉介(日本バイオアッセイ研究センター 病理検査部)
  • 野崎 淳夫(東北文化学園大学 健康システム研究科)
  • 石光 進(国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部)
  • 大坪 泰文(千葉大学 工学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 化学物質リスク研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
60,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
室内空気中から検出されている化学物質のうち、家庭用品が主な発生源と考えられる化学物質について(1)各種家庭用品からの化学物質の放散に関する評価、(2)室内空気中濃度に対する各種家庭用品の寄与率の評価、(3)室内空気中化学物質の中長期低濃度及び短期高濃度の吸入毒性評価、(4)家庭用品由来化学物質への暴露のシナリオの作成と推計モデルの開発、(5)家庭用品中化学物質の総合的リスク評価に関する研究を実施して、家庭用品中化学物質のリスク管理のための基盤資料を提供するものである。
研究方法
(1)-(4)の研究を総合して、家庭用品中化学物質のリスク評価を行う。これらの研究は、市販の数多くの製品について、その放散量と放散の条件について製品中の存在量の把握、チャンバー試験等を実施することで評価していく。さらに、製品中の化学物質存在量と使用時の室内空気中化学物質存在量は異なることが予想されることから、製品と空気中の存在割合を評価する。また、消費者の暴露状況を把握するため、多くの製品について使用状況と消費者の行動パターンの解析を行う。一方、家庭用品中化学物質のうち、寄与率の高い化学物質について吸入実験を実施し、毒性評価を行う。これらの情報を基に、家庭用品の放散によるヒトへの安全性を評価する。
結果と考察
(1)ではⅰ)日用品からの化学物質検出頻度から見た吸入暴露の寄与率の評価、ⅱ)室内空気中化学物質の低減対策の実態に関する研究、ⅲ)ホルムアルデヒドの直接的低減化対策技術の開発、ⅳ)室内空気中化学物質の評価分析法の開発、(2)ではⅰ)家庭用品に使用される化学物質のデータベース構築に関する研究、ⅱ)未調査化学物質の室内での存在に関する研究、(3)ではⅰ)家庭空気中化学物質の中長期低濃度及び短期高濃度の吸入毒性評価に関する研究、ⅱ)低濃度アセトアルデヒド経気道暴露による生態影響評価について研究、(4)ではⅰ)浴室における家庭用品中化学物質の暴露に関する研究、ⅱ)大学施設における揮発性有機化合物に関する研究、(5)ではⅰ)室内化学物質濃度が呼気へ及ぼす影響調査を実施し、各課題で新しい研究結果及び直ちに利用できる情報が得られた。
結論
(1)-(5)の研究において初年度は家庭用品における放散量や未調査化学物質が明らかになった。また、吸入暴露試験も開始した。今後、研究を遂行して(5)のリスク評価の情報を集積する。

公開日・更新日

公開日
2005-04-07
更新日
-